2012年に韓国を熱狂させた実話をもとに映画化した青春スポーツドラマ、映画『リバウンド』(公開中)に出演のイ・シニョンが緊急来日。上映後の観客の前に登場し、ファンとの交流を楽しんだ。

廃部寸前の高校バスケットボール部の新任コーチがわずか6人の選手とともに全国大会を目指す姿を描く本作で、部員のチョン・ギボム役を演じているシニョン。大きな拍手に包まれながら観客の前に姿を見せたシニョンは「こんにちは、イ・シニョンです」と日本語で挨拶。「お会いできて光栄です」と満面の笑みを浮かべた。

2019年放送の大人気ドラマ「愛の不時着」で北朝鮮軍第五中隊所属のイケメン兵士のグァンボム役で注目を集めたシニョンは「『愛の不時着』が日本でとても人気というのを聞いて、日本でも活動したいという気持ちを事務所に伝えました」とニッコリ。本作で舞台挨拶については「素敵な機会をいただきありがとうございます。尽力してくださった方々に感謝です」とうれしそうに話した。

「キャストとの思い出はたくさんあります」と振り返ったシニョンは、「今日はせっかくなので個人的なエピソードを話したいと思います」とキュートな笑顔を見せる。体力的にもとてもつらい撮影だったとしみじみしたシニョンが「チャン・ハンジュン監督から、110万ウォン(日本円で約12万円)を渡すからお肉をいっぱい食べて体力をつけるように仰っていただき、俳優らみんなで105万ウォン分のお肉を食べたのですが、5万ウォン分残すのもとのも...と思い、残り5万ウォン分もきっちりいただきました。これが僕の思い出のエピソードです」とハードな撮影を乗り越えるための体力作りに苦労したと明かすと、会場から労いの拍手が湧き起こっていた。

あっという間に舞台挨拶終了時間になったことを伝えられ、ガックリする観客に向けてシニョンが指ハートを送り、元気づける場面も。「映画を通して、みなさんと会えたことを光栄に思います」と切り出したシニョンは「撮影は本当に大変でしたが、監督や共演者を代表してここに立てたことをとてもうれしく思います」と改めて感謝。

「感動を伝えたいという思いで、たくさんの汗を流して作った作品です」と充実感をにじませたシニョン。明日に控えるファンミーティングに触れ、「また、明日たくさん話して楽しい時間を過ごしましょう!」と呼びかけ、緊急開催されたミニ舞台挨拶を締めくくった。短い時間にもかかわらず、観客による撮影時間を設けてくれたシニョンは、客席のあちこちから飛ぶリクエストに応え、様々なポーズを披露し、拍手と歓声を浴びていた。

取材・文/タナカシノブ