現在公開中の「猿の惑星」シリーズ最新作『猿の惑星/キングダム』から、主人公の若き猿ノア(オーウェン・ティーグ)による冒険の一端を収めた5分超えの本編映像が解禁された。

本作は映画史に残る神話的名作シリーズの“完全新作”。現在製作中の『ゼルダの伝説』実写映画の監督にも抜擢されたウェス・ボールと、「アバター」シリーズを手掛けたVFXスタジオWETAがタッグを組み、現在から300年後、支配者が人間から猿へと移った地球を舞台に、猿と人間の共存か猿による独裁かをかけた<猿&人間>VS<猿>の新たなる衝突が活写される。


このたび解禁されたのは、ノアが鷲の襲撃にあったり、崖から転落しそうになったりと絶体絶命のピンチに次々と見舞われるスリル満点の冒険の一端を映した5分超えの本編映像。本作の舞台は猿と人間の立場が逆転した300年後の世界。かつて人間によって生み出された猿ウィルスが猛威をふるい、大都会だった世界は荒廃。高い知能と言語を得た猿たちはさらなる進化と絶対的な支配のため人類の残した“ある秘密”を探しながら、巨大な帝国<キングダム>を築こうとしていた。

解禁された映像では、荒廃し草木が生い茂る森林と化した高層ビルを、主人公のノアとその幼馴染であるアナヤ(トラヴィス・ジェフリー)とスーナ(リディア・ペッカム)が縦横無尽によじ登る姿が映しだされ、300年後の広大で悠然とした世界を体感することができる。さらに、鳥や虫のさえずり、木々がしなる“音”が本作の世界観をよりリアルなものとして際立てる。

そんな世界を楽しそうに走り回るノアたちの目的は“絆の日”と呼ばれる儀式までに鷲の卵を見つけて持ち帰ること。イーグル族と呼ばれる鷲使いの一族である彼らにとって、相棒となる鷲を決める瞬間は神聖な時間。映像では、隣のビルの最上部に大きな巣を見つけたノアがアナヤとスーナの心配を余所に、ビルに飛び移る様子が描かれ緊張が走る。さらに、巣に着いたノアに向かって危険を察知して戻ってきた親鳥が攻撃してきたり、足を滑らせたノアがそのまま崖を滑り落ち谷底に転落しそうになったりと、瞬きをするのも忘れる程スリリングな展開が次々と映し出される。

本作ではそんなスリルだけでなく、家族や仲間同士の絆を描くエモーショナルなシーンや、猿同士のド派手なアクションシーン、辛い別れを描く悲しいシーンなど様々な感情で観る者の心を揺さぶる演出が多数。美しく壮大に広がる“300年後の世界”に没入できることはもちろん、シリーズ最大級のスケールで描かれる冒険に魅了される。

最新作を未見という人は、今回の本編映像を見て、作品の圧倒的な映像美に触れてみてほしい。

文/スズキヒロシ