金沢市内で信号を無視し車で男性をはね死亡させたとして、危険運転致死罪をめぐり争われている裁判で、検察は1日、運転していた女に懲役8年、信号無視を指示したとして助手席の男により重い懲役10年を求刑しました。

この裁判は去年6月、金沢市増泉1丁目の交差点で横断歩道を自転車で渡っていた会社役員・西川俊宏さん(当時67)が赤信号を無視して進入してきた乗用車にはねられ死亡したもので、運転していた長谷川玲子被告(47)と助手席から信号無視を指示したとして、寺崎太尊被告(31)が危険運転致死の罪に問われています。

これまでの裁判で弁護側は長谷川被告について前をよく見ていなかったという過失は認め、寺崎被告に止まらなくていいなどと指示され、混乱したと主張。また、寺崎被告については長谷川被告との短いやり取りでは共謀したことにはならないとし、いずれも危険運転致死罪にはあたらないと主張しています。

一方、1日の裁判で検察側は2人に危険運転致死罪が成立するとした上で、会話は赤信号を前提としたものとして、長谷川被告に懲役8年を求刑。明確で執拗な指示を出したことが事故が起こった原因だとして、寺崎被告に長谷川被告より重い懲役10年を求刑しました。

判決は今月21日に言い渡されます。