女子中高生がウェブサイト制作に挑戦し、IT分野の魅力に触れる「ワッフルキャンプホームタウンin上伊那」が28日、伊那市荒井のいなっせで開かれた。体験を通して理系分野への女性の進出を促し、将来の地域産業の担い手育成にもつなげようと、NPO法人Waffle(東京)と上伊那広域連合が企画。上伊那地域の9人が参加した。

 同法人はIT業界のジェンダーギャップ解消を目指して活動。ワッフルキャンプはプログラミング体験講座としてITへの関心を高めたり、進路の選択肢を広げたりする目的で全国で開催している。同連合との共催は2回目で、進路を考える時期に理系分野に触れる機会づくりも図る。地元企業も協賛し、女性社員による座談会も開いた。

 講師は同法人のプログラミング研修を受けた大学生が担当。参加者はウェブサイトの文字や画像を構成する仕組み「HTML」を学び、どのように表示されるのか理解を深めた。画像を探して入力するなどの作業にも臨み、熱心にパソコンを操作していた。伊那北高校2年の生徒(17)はIT技術に触れて「もっと難しいイメージだったけど、ルールとかしっかりしていて取り組みやすい。これからの進路にも活用できると思う」と話した。

 同法人の森田久美子ディレクターは「自分でもできる成功体験を積んでほしい。今後もITに触れる機会を提供し続けたい」。同連合も「進路選択の間口を広げて地域の企業の人材難解消などにつなげたい」と期待していた。