長崎県のラグビー愛好家が一堂に会した「第4回長崎ラグビーフェスティバル」最終日は14日、長崎市のベネックス総合運動公園かきどまり陸上競技場で行われ、メインマッチの東福岡高−長崎県高校選抜は、東福岡高が38−33で競り勝った。熊本県中学選抜−長崎県中学選抜は、長崎が19−17で逆転勝ちした。
 高校の招待試合は前半から一進一退の攻防となった。長崎は19−24で入った後半1分にFB山口幸(長崎北陽台高)、7分にSH牟田(同)がトライを決めて33−24とリードを広げたが、その後は東福岡高が反撃。16分、22分に2トライして試合をひっくり返した。長崎も諦めずに粘ったが、1トライ差で逃げ切られた。
 中学の招待試合は熊本が前半を17−0で折り返したが、後半はプロップ山口修(長与YR)を軸にしたFWが前に出た長崎ペース。3分にSH高石(ゆのきRS)、10分に本多(諫早RFC)のトライで5点差に詰めると、ノーサイド直前にSO浜辺(長崎RS)が同点のトライ、逆転のゴールキックを決めた。
 このほか、県小学新人大会、女子セブンズ交流戦、チャリティーオークションなども同時に開催。13日に県内初開催されたリーグワン1部の試合も含めて、会場は2日間とも大勢のファンでにぎわった。

◎東福岡高に1トライ差
 昨冬の全国高校大会(花園)まで11大会連続4強以上の東福岡高に1トライ差で敗れた長崎県高校選抜。今崎監督(西陵高教)は「試合にはなっていたが、ディフェンスの規律などの意識が低かった」と残念そうに試合を振り返った。
 ロック田﨑凛(長崎北陽台高)を中心にしたFWは接点で互角に戦った。バックスも池田(長崎南山高)、中田(長崎北陽台高)の両CTBが果敢に前に出て、WTB山下(長崎南山高)、SH牟田(長崎北陽台高)らで4トライを奪った。敗因となったのは反則数。東福岡高の3に対して長崎は12を数えた。いい流れになったところで反則が続き、試合を通してリズムに乗りきれなかった。
 今季のチームの目標は1枠の九州ブロック大会を突破しての国スポ優勝。主将を務めたFB山口幸(同)は「あれだけ反則したら勝てない。中学時代からみんなで目指してきた日本一に向けて、一人一人がレベルアップしていかなければ」と気合を入れ直していた。