衆院長崎3区補選に立候補した立憲民主党前職の山田勝彦候補(44)、日本維新の会新人の井上翔一朗候補(40)は27日、大村市などの大票田を駆け回り、最後の訴えに臨んだ。「政治とカネ」問題を中心に本土と離島で展開された12日間の舌戦が幕を閉じた。
 山田候補は大村市内の100地点で街頭演説を実施。市内全域を巡り「まっとうな政治へもう変えんば」と声を張り上げた。
 市中心部では年金の上乗せ給付や教育無償化といった「誰もが安心して暮らせる」政策を主張。山間部では農業振興も訴えた。有権者に「政治を諦めないで」と投票を呼びかけ、通行人や買い物客と握手を交わして支持を求めた。
 同市竹松本町の事務所でマイク納め。駆けつけた立民の国会議員や支持者らの前で「一緒に戦っていただいた全ての皆さまに感謝したい」と話した。
 井上候補は応援の国会議員らと、佐世保市南部から大票田の大村市まで縦断。支持拡大に声をからした。
 街頭演説では立候補の動機として「自民党や立民が政治を変えてくれると思っていたが、既存の政治家に任せていては、社会は1ミリもよくならない」と強調。「維新はしがらみを断ち切るため、企業団体献金を受け取らない。改革が実行できるのは、どこか見極めて」と訴えた。
 告示日に第一声を発した佐世保市のJR早岐駅東口で締めくくり「皆さまの協力をしっかりと形にしたい」と述べた。