警視庁の警察官や東京地検の検事を名乗る人物からのウソの捜査情報を信じ込み、佐世保市の女性(50代)が現金530万円をだまし取られました。警察が詐欺事件として捜査しています。

被害にあったのは佐世保市の50代の女性です。警察の発表によりますと、今月10日、女性の携帯電話に厚生労働省職員を名乗る女から「+(プラス)」で始まる番号で電話がかかってきました。

女は「警察があなたを薬事法違反で捜査しているようだ。違うのであれば警察に伝えてほしい」などとウソを言いました。

その後、警視庁捜査二課の「ヨシダ」を名乗る制服姿の警察官の男がLINEのビデオ通話で「逮捕した犯人があなたから銀行の通帳を購入したと供述している。あなたを詐欺の容疑者として捜査している」となどとウソを言ったうえ、「差押命令状」や「機密厳守条例同意書」と書かれた書類の写真を送信してきました。

そして、3日後の今月13日、今度は東京地検検事の「ササキ」を名乗る男から「今使っている保険証や銀行口座は凍結する。『警察の一時預かり口座』に移動させなさい」と言われたことから、女性は指示されるまま金融機関のATMから指定された普通預金口座に現金530万円を振り込みだまし取られました。

翌日になってLINEでのやり取りを不審に思ったことから女性が警察に被害を届け出ました。

NBC

警察は詐欺事件として捜査するとともに「警察はLINEを使って被害者に連絡することはない。警察を名乗る者からLINEを使って連絡があれば詐欺を疑ってほしい」と注意を呼びかけています。