主に乳幼児が感染し、発症すると口の中や手足に発疹ができる「手足口病」の患者が増えています。

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先月23日までの1週間の県内1医療機関あたりの患者数は「5.05人」で、警報レベルの5人を超えました。
県内で手足口病の患者数が警報レベルとなるのは、2019年以来5年ぶりです。

「手足口病」に感染しない、または感染を広げないためにはどうすればよいのか?県の担当者に話を聞きました。

手足口病は夏風邪の一種で、手のひらや足の裏などに小さな水泡性の発疹ができる感染症です。

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直近一週間に、県内44の医療機関から報告された患者数は222人。
年齢別では1歳児が最も多く104人、次いで2歳児が37人、2歳未満の割合が全体の75%を占めています。

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長崎県地域保健推進課・松本文昭主任技師:
「この感染症は「エンテロウイルス」というウイルスによる感染症。これが咳やくしゃみなどの‟しぶき”に含まれて感染するのが《飛沫感染》。ウイルスは便中にも排泄されることがあるので、便に触れた手や指を口に運んで感染する《接触感染》。この2つのパターンで感染が広がっていく」

地域別で、一医療機関あたりの平均患者数が最も多いのは「長崎市保健所管内」で7.50人、次いで「佐世保市保健所管内」となっています。

アルコール消毒が効きにくい…子供を守る対策は?

Q.今年、患者が多い理由は?
長崎県地域保健推進課・松本文昭主任技師:
「直近で大きな流行があったのが2019年。そこから4〜5年位は空いてるような状況であまり流行していなかった。「エンテロウイルス」に感染したことがない、免疫を持っていない子どもが一定数増えていると推測される。そういった集団にウイルスが入ってくると感染が広まってしまう」

手足口病の予防法として、県では▼石鹸と流水を使った手洗い▼タオルは共用にせず個別のものを使うなどを呼びかけています。

「このウイルスは消毒剤が少し効きにくいと言われている。アルコール消毒だけでなく、しっかり石鹸と流水で手洗いをすることが大事。また親が子どもの体調をしっかり見て、体調が悪いようであれば、保育園などには行かせずしっかり休ませること。これが他の人に広げないために一番大事なポイントになる」

「手足口病」は、まれに髄膜炎等を合併することもあることから、県では、高熱や頭痛、嘔吐などの症状がある場合は早めに受診をするよう呼びかけています。