特集は期待の魚です。週末、長野県豊丘村で、村の名物になればと養殖が始まったチョウザメの試食会が開かれました。振舞われたのは食べ頃になったオスの身。果たして、反応は?

豊丘村の道の駅で、週末、春のお彼岸に合わせたイベントが開かれました。

中でも人気を集めたのがー。

(記者リポート)
「ある魚の解体ショーが行われるということで、一目見ようと見物客が大勢集まっています」


チョウザメの試食会

お目当ての魚は、こちら。

子ども:
「カッコイいい」

黒くて、少々いかつい体が特徴のチョウザメ。体長は約90センチ、重さは8キロもありました。

慣れた手つきでさばくのは、地元で割烹料理店を営む池野大樹さん。

割烹 安藤・池野大樹さん:
「コラーゲンとかコンドロイチンとかそういうのが多い魚なので、女性にはいい魚といわれている」

池野さんは普段からチョウザメを扱っていて店では会席料理も出しています。

実はこのチョウザメ、「地元産」。村の名物にしようと、池野さんたち有志が「振興会」が立ち上げて5年前に養殖をスタートさせ、現在、約40匹を育てています。

すでに世界三大珍味のひとつ「キャビア」も作って売り出しています。(天女のほほ笑み 15g 9720円)

採卵用のメスばかりが注目されがちですが、オスは身を食べることができ4年で食べ頃になると言われています。

今回、ようやく大きく育った地元産のオスの身を味わってもらおうと初めて試食会を開きました。

刺身でも食べられますが、今回はじゃぶしゃぶで。

チョウザメの試食会

味はー。

村内から:
「おいしい。サメの味、プニプニだった」

神奈川から:
「うーん!もちもち!初めて食べる食感、めっちゃおいしい。もっとたんぱくな感じかと思ったんですけど、意外と脂が乗ってておいしかった」

飯田市から:
「チョウザメを食べるなんて考えてもいなかった。おいしいといえばおいしい」

用意した200食は、30分ほどで配り終わり、反応も上々でした。

割烹 安藤・池野大樹さん:
「焼いてもいいし、煮てもいいし、揚げてもいい。締めて3日くらいはフグのような食感でフグよりもうま味、甘みがある。寝かすと中トロ、クエのような食感になる。すごくいい魚だと思う。まずは豊丘村の人たちに知ってもらいたいです。そこから発信してもらえれば」

チョウザメの試食会

道の駅では、キャビアの他、チョウザメのスモークも通年で販売中。現在は岐阜の業者から幼魚を買って養殖していますが、今後は繁殖もさせて、出荷量を増やしたい考えです。

道の駅 南信州とよおかマルシェ・片桐明駅長:
「リニア、三遠南信(道路)ができて地域に都会の人が来たときに、特産品のマツタケと肩を並べるような特産品になればと」