オウム真理教により住宅街に猛毒の「サリン」がまかれ8人が死亡した松本サリン事件から6月27日で30年です。現場近くの公園に設けられた献花台にはきょう一日、多くの人が訪れ花を手向けていました。

松本市北深志の田町児童遊園です。事件当時は保険会社の寮があり、そこで1人が犠牲となりました。

公園には地元町会が6月26日から献花台を設置しています。27日も朝から多くの人が献花に訪れていました。机には乗り切らないほどの花が手向けられています。

元上司が犠牲:
「もう言葉にならないです。言葉にならず、ただただ手を合わせるだけで。ようやく30年ぶりにこっちに(足が)向けたかな」

松本の教団施設を巡る訴訟の住民側代理人・野村尚弁護士(71):
「本当に受け継いでいってもらいたい、ああいうものを二度と出さないように、ご冥福を祈るっていうね、祈ったところで彼らの命は戻ってこないけど」

献花に来た人:
「安らかにお眠りくださいという意味も込めて。もう二度とこういう事件は起きてほしくない」

多くの人の人生を一変させた未曽有の事件。事件を知らない世代が増える中、いかにして風化を防ぎ、教訓を引き継いでいくか、改めて考える1日となっています。