【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆知っておきたい! 血統表でよく見る名馬

【キャンディライド】

 現役時代はアルゼンチンとアメリカで6戦全勝。うち3戦がレコードタイムでした。3戦目のホアキンS・デアンチョレーナ国際大賞(亜G1・芝1600m)は、“アルゼンチン版安田記念”といえるレースで、8馬身差圧勝の勝ちタイム1分31秒01は、リトンが持つ当時の世界レコード(1分31秒00)に100分の1秒と迫るものでした。アメリカでのラスト2戦、アメリカンH(米G2・芝9ハロン)とパシフィッククラシックS(米G1・ダ10ハロン)もレコードで、後者のベイヤー指数は123と、2003年に北米でおこなわれたすべての競走のなかでトップという優秀なものでした。芝・ダートを問わず圧倒的な強さを示し、6戦の合計着差は35馬身。稀代のスーパーホースといって差支えないでしょう。

 種牡馬としてはダート寄りの適性を伝えて成功。距離適性は配合によって幅広く出ています。米年度代表馬ガンランナー、米2歳牡馬チャンピオンのゲームウィナーとシェアドビリーフをはじめ、多くのG1ホースを出しており、ガンランナーはアメリカ有数の人気種牡馬となっています。キャンディライドを父に持つマスタリー(米G1キャッシュコールフュチュリティなど4戦全勝)は、今年からレックススタッドで供用を開始しています。

◆血統に関する疑問にズバリ回答!

「この厩舎はこの血統の馬が走る! といった相性ってある?」

 イクイノックス(2年連続年度代表馬)を管理した木村哲也厩舎は、同馬を含めてキタサンブラック産駒を計4頭管理し、すべて勝ち上がらせています。他の3頭は、スキルヴィング(青葉賞)、ヒップホップソウル(紫苑S-2着)、ルージュサリナス(2戦1勝)ですから、重賞級の素質馬を任され、その期待に応えていることが分かります。同厩舎に入厩するキタサンブラック産駒はPOGでも狙い目でしょう。

 ロードカナロア産駒と堀宣行厩舎、エピファネイアと安田翔伍厩舎、モーリスと松永幹夫厩舎も注目です。



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