84年ぶり2回目の大偉業なるか。2歳違いの兄妹となるトランキリテ(牡5、栗東・松永幹夫厩舎)とカニキュル(牝3、美浦・菊沢隆徳厩舎)が、きょうだい同日JRA重賞Vを目指す。

 まずは兄のトランキリテが21日15時35分発走予定のマイラーズカップ(4歳上・GII・芝1600m)に挑む。父がルーラーシップ、母が重賞で2着2回のシャルールという血統馬。3勝クラスで足踏みが続いたが、前々走で武豊騎手とコンビを組んでから軌道に乗った。石清水Sを制してオープン昇級を決めると、続く洛陽Sでも鋭く伸びて2着に健闘。今回が重賞初挑戦となるが、今の勢いなら十分に好勝負になっていい。

 その10分後には、妹のカニキュルがフローラステークス(3歳牝・GII・芝2000m)に参戦する。こちらはエピファネイア産駒。前々走の未勝利(東京芝2000m)は抜群の瞬発力を繰り出し、2馬身半差の楽勝だった。続く前走のフラワーCは6着に崩れたが、パドックからテンションが高かったので参考外。今回も落ち着きはカギとなるが、東京替わりはプラスなので、力を出し切れればチャンスがあるだろう。

 きょうだいで同日重賞Vとなれば、40年4月7日に兄のキヨクジツが中山農林省賞典障害(現・中山大障害)、妹のタイレイが中山4歳牝馬特別(現・桜花賞)を勝って以来となる。戦後初となる歴史的瞬間が見られることを期待したい。