長崎市の中学生が、国が定める被爆地域外で原爆にあった「被爆体験者」について紙芝居などを通して学びました。

(生徒)

「8月9日に被爆し、長く苦しんでいるにもかかわらず、東西7〜12キロ地点で被爆した方々は被爆体験者とされ放射能の影響はないと決めつけられています」

生徒の代表が朗読したのは、3歳の時に爆心地から8.5キロの長崎市茂木町で原爆にあった宮本務さんの体験をつづった紙芝居です。

茂木中学校で行われた平和学習には全校生徒およそ60人が参加。国が定める被爆地域外で原爆にあった「被爆体験者」の苦しみなどについて学びました。

(長崎市立茂木中学校 小宮伸二教諭)

「被爆者として認められない人たちが裁判を起こして自分たちは被爆者だと訴えている」

また、被爆4世で第23代高校生平和大使を務めた大澤新之介さんが講演し、曾祖母から生前、被爆体験を詳しく聞くことができなかったことへの後悔を口にしました。

そのうえで、高齢化に伴い、被爆者から直接、被爆の体験を聞ける時間が残されていないことや、若い世代が継続的に平和活動に取り組む意義などを訴えました。

生徒たちは身近にいる家族などから被爆体験を聞くことや、原爆の被害を正しく後世に伝えることの大切さを学んでいました。