「元寇」をテーマにした歴史小説を出版した直木賞作家の今村 翔吾さんが長崎を訪れました。

今村さんは今後、坂本 龍馬を描く大作に取り組む構想を明かしました。

県庁を訪れた直木賞作家の今村 翔吾さん。

先月発売された最新の歴史小説「海を破る者」にサインを入れ、大石知事に手渡しました。

小説のテーマは、750年前の鎌倉時代に襲来した「元寇」。

アジア大陸最強のモンゴル帝国を退けた立役者の葛藤や活躍を描きます。

(今村翔吾さん)

「人とのつながりや断裂、戦争を含めて、今の時代に最も近い “世界の中の日本” を感じられたのはどの時代だろうというと、僕は元寇だと思う。この時に日本がどう振る舞った、どう生きたか、どう乗り越えたかは、現代にもつながるのでは」

今村さんは、執筆にあたり、沖合いに約4400隻の船が沈んだと言われる松浦市の鷹島を訪問。

作家や漫画家らを取材旅行に招く県の事業を利用したそうです。

(今村翔吾さん)

「鷹島を克明に(小説の)一番クライマックスの場所なんで。県の事業で行かせてもらい、よりリアルになった。本当にありがたかった」

また、新たな小説執筆の構想も…

(今村翔吾さん)

「人生で一番勝負をかける作品をやろうと思っているのが、龍馬のイメージは完全に司馬(遼太郎)さんなので。令和版の龍馬は僕がかきたい」

長崎にもゆかりの深い幕末の志士・坂本龍馬を描く大作に取り組みたいと話しました。

(今村翔吾さん)

「(司馬さんの)『竜馬がゆく』と同じ巻数でやりたいと思っているから、もう真っ向勝負ですよ」