上野駅から徒歩2分のビルの地下で、「スナック まきぱん(27)」を経営しているまきぱん(28歳)と申します。人生をお酒にコミットするべく、新卒入社した大手企業を退職し、脱サラ起業して自分の店を持ちました。365日飲酒している生粋の酒好きが、夜の世界だったり、時に昼の世界に思うことをつらつらと綴っていきます。
みなさんは、「夜のお店の女の子」と店外で遊んだことはありますか? キャバクラやクラブのように「同伴」というシステムではなくても、意気投合して仲良くなれば、プライベートで店外で食事をしたり遊んだりするのはスナックでも同じ。

今回は現役スナックオーナーである私が、お客様との店外デートで「してもらって嬉しかったこと」を紹介します。

◆①自分の行きたい店に行った

女性と食事するとき、「男性がお店選びをするもの」と考えている方も多いのではないでしょうか。もちろんエスコートしていただけるのは嬉しいもの。ただ、私の場合は自分からお店を提案することが珍しくありません。

以前、私の希望でお付き合いのあるバーに行った際に、たまたまそのお店のスタッフの方の誕生日と被ったことがありました。一緒に行ったお客様は初来店だったにもかかわらず、スタッフの方へお祝いのシャンパンを入れてくださいました。「スナックのママなんだから、“良いお客をつけてるぞ”って顔を立ててあげないとね」と笑いながら、スマートにお会計している姿はかっこよかったです。

◆②「奢ってもらったお礼」に高額なワインを…

反対に、私がお会計を持つこともあります。私が希望したお店だったり、はしご2軒目で既に1軒目はお客様が奢ってくださっている場合ですね。ある時、二人合わせて1万円弱のお会計を私が出しました。そのお客様は私と年齢がそう変わらず、ほとんど友達感覚だったため、今回は奢りでもいいなと思って。ところが、次回来店時に来てそうそう高額なワインを注文してくれたのです。「前回、ご馳走してくれたのが嬉しかったから」と。決して打算した訳ではないですが、ありがたいことに、このように形を変えてお返しをしてくださるお客様は多いように思います。

例えばお客様のタバコの銘柄を覚えてプレゼントするなんて話は、キャバ嬢が指名をもらうための鉄板テクニックですよね。知り合いの男性も、「キャバクラでキャバ嬢が自腹でキープボトルをプレゼントしてくれた! 特別感が嬉しい!」とすっかりハマっていましたから(笑)。

◆③知らない世界を体験させてもらった

自分の知らない世界を体験させてくれるお客様もまた魅力的。実際に私が連れて行ってもらって楽しかったのは、釣り・麻雀・パチンコ・野球観戦・ラーメン二郎です(笑)。いずれも男性趣味のため好みが分かれそうですが、店外のプライベート時間は食事やお酒から離れてみるのもいいのかも。

「せっかくの店外デートなら百貨店待ち合わせがいい!(ショッピング)」というキャバ嬢も多いでしょうが、普段しない体験をすれば、二人の共通の話題に加えて思い出も増えますよ。

◆④「行きつけの店」に一緒に行った

お客様のテリトリーに連れて行ってもらえるという点で、行きつけのお店に連れて行ってもらえるのも嬉しいです。

お客様が自分の店以外に通うことを快く思わず、「囲い込みたい」という人もいるかもしれません。一方で私は積極的にお客様の行きつけの店について行き、交流を持つ派です。共通の話題も増えますしね。

知り合いが一人もいない街でお店を始めたため、「この子、最近お店始めたんだよ」と色々なお店に連れ回してもらえたおかげで、近隣との繋がりもできました。

=====

お店でお金を使ってあげるのはもちろん喜ばれます。しかし、キャストとお客様といえども、「人と人」。店外デートは、気遣いの交換の場であったり、お互いの世界を知る良い機会です。関係性を深めていくことによって、スナック遊びがより楽しくなるはずですよ。

<TEXT/まきぱん>



【まきぱん】
上野にてスナックを経営する27歳。大好きなお酒にコミットするべく鉄道会社を退職し、ほぼ未経験の世界へ転身。TOEIC910取得。趣味は海外一人旅。Twitter、Instagramなど:lit.link