《この長い道のりを、生き方も含めて評価していただいたようで、ふっと、肩の力が抜けた気がします》

 所属事務所を通じてこうコメントしたのが、4月28日に発表された2024年の春の褒章受章者で紫綬褒章を受賞した女優の原田美枝子(65)。

 1974年に、映画「恋は緑の風の中」でデビューし、今年芸能生活50周年を迎えた原田は、映画「大地の子守歌」(増村保造監督)、「青春の殺人者」(長谷川和彦監督)などの作品に抜擢され、キネマ旬報主演女優賞を10代で受賞。長い芸歴の中で早い段階から演技が評価され、それ以降も映画「乱」(黒澤明監督)など数々の名作に出演。最近では、47年ぶりの朝ドラ出演となったNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」で黒島結菜(27)演じるヒロインが働くイタリア料理店のオーナー役を好演したことが記憶に新しいだろう。

「黒澤監督や深作欣二監督などの巨匠に愛され、映画『恋は緑の風の中』では15歳にしてヌードシーンを披露。これによって通っていた高校を転校するはめになりました。最近では映画『百花』でアルツハイマーの母親役を演じるなど、年を重ねて円熟味が増してきています」(スポーツ紙記者)

 1987年に歌手で俳優の石橋凌(67)と結婚し、一男二女をもうけている。

■不倫隠し子騒動でも離婚せず

 バレエやダンスに打ち込み、2世であることから芸能活動を避けていたという次女の石橋静河(29)も現在、女優として活躍しているが、原田の人生は決して順風満帆ではなかった。

「01年にFRIDAYのスクープで石橋の不倫、隠し子騒動が発覚。米国人女性との7年越しの不倫関係で5歳の男の子がいることがわかり、自宅にはマスコミが殺到しました。玄関で仁王立ちする原田に睨まれたことを今でも思い出します」(女性週刊誌記者)

 離婚も囁かれたが、当時長男が中学生、長女、次女の静河も小学生だったことから思いとどまったと言われ、夫婦関係は現在も続いている。

「FRIDAYのスクープ以前から石橋の不倫関係について把握していた原田でしたが、相当ショックを受けたと言います。普段は娘の静河について語ることはあっても、夫の石橋について言及することはほとんどなく、離婚はしなかったものの、2人の間にすきま風が吹いていると言われ続けました。今では、娘の活躍が刺激になっているようです」(芸能ライター)

 10代から活躍してきた裏で、家庭での修羅場も経験してきた原田。女優生活50年という節目での紫綬褒章受賞に感慨もひとしおといったところか。