太陽光でプラスチック製品を製造するコンパクトな可動式プラントが、注目を集めている。

 米ハワイに本社を置くライト・マニュファクチュアリング社が開発した「太陽光回転成形(SRM)」というプラント。太陽光を最も効率よく集中させるように作動する30枚の特殊な鏡で、装置に入れられたプラスチック原料に光を当て、溶かすことで成形する。

 被災地や発展途上国の農耕地域などで必要不可欠な水道管や雨水タンク、ボートなどのプラ製品を、電気や燃料を使用せずに製造できるということで、注目を集めているわけだ。

 製造装置は全てコンテナの中に収容され、どこにでも運ぶことができる。設置にも特別な基礎工事は必要なく、平らな土地があればOK。

 これまでのようなプラントを建設・運営する場合と比べると、コストは10分の1。製造コストも20〜30%削減できる。また、たった2人で操作できるため人件費も抑えられる。

 SRMはさまざまなプラ製品が成形でき、大きなものでは7500リットルのタンクをつくることが可能。すでにハワイでは実用化されているそうだ。