「冗談じゃない」「勘弁してほしい」「絶対お断り」……。不人気投票なら断トツだ。

 7月7日投開票の東京都知事選で同時に行われる都議会議員補欠選挙について、自民党の茂木敏充幹事長(68)が2日の会見で、自民候補の応援に近く入る考えを明らかにした。

「極めて重要な選挙であることは間違いない」「各選挙区でかなり激戦の状態が続いている。全力で戦い、接戦を制したい」

 やる気満々でこう答えていた茂木氏。自民は9選挙区のうち、8選挙区に公認候補を擁立している。

 自民は派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件を受け、知事選では独自候補の擁立を断念。現職の小池百合子知事(71)を“ステルス支援”してきたものの、ここにきてメディア各社の世論調査では小池氏リードが伝えられたため、「そろそろほとぼりが冷めたかな」となったらしい。

■「茂木さん来たら票が逃げるよマジで」

 だが、自民候補を支える陣営の受け止めは複雑のようだ。

「茂木幹事長が応援に来る? 知らん、知らん。いや、というより来なくていいでしょ。汚職事件で散々なんだから。ようやく何とか競り合うまで来たのに、茂木さん来たら票が逃げるよマジで」(江東区の自民陣営)

 茂木氏が不評なのは、裏金事件に加えて自身もカネの問題を抱えているからのよう。自身の資金管理団体が、使途公開基準の緩い政治団体「茂木敏充後援会総連合会」に毎年多額の資金を寄付し、支出の具体的な内容が不明になっている「マネー・ロンダンリング」疑惑だ。

「茂木さんが応援に来たら、相手陣営に付け込まれるだけだよ。官房機密費や政策活動費からカネを渡しに?なんてヤジが飛ぶだけ。勘弁してほしい」(中野区の自民陣営)

 9月の総裁選にも意欲を示しているとされる茂木氏。自身のアピールも兼ねているかも。