東京都の小池百合子知事は19日の定例会見で、月刊誌「文芸春秋」で小池氏のカイロ大卒業の学歴詐称疑惑を告発した元側近の小島敏郎氏に対し、今後民事訴訟などを起こす形で、真実を証明する手法をとるつもりがあるかと問われ「対処方法は考えていきたい」と述べた。

小島氏は17日に日本外国特派員協会で会見した際、小池氏が今年7月の都知事選に3選を目指して出馬した際、経歴にカイロ大卒業と経歴に書いた場合は公職選挙法違反の疑いが生じるとして、刑事告発に踏み切る考えを表明した。今後、小池氏が民事訴訟を起こす可能性にも触れながら「法廷で闘うことになれば、すべてを明らかにする」とも訴えている。

記者から「見ようによっては、知事の方にボールが回ってきている。このまま放っておくと疑惑がくすぶり続ける。知事の方から民事訴訟の場で真実解明をするアクションを取ることを考えているのか」と問われた小池氏は、民事訴訟には触れなかったものの「対処方法は考えていきたいと思っている」と述べた。

その上で「問題の本質は極めてシンプルだ。カイロ大は卒業を決めた。権限があるのはカイロ大しかない」と断言した上で「大学の入学、卒業がおかしいという論評、評論があったとしても、それは入学や卒業を認める権限もない人の評論であり、本質ではない。ここに尽きるのではないか」と強い調子で、学歴詐称疑惑を指摘する小島氏らの対応を念頭に言及。「カイロ大に(卒業の事実関係を)確認している方もおられる。ここに尽きている」と述べ「(小島氏らへの)適切な対応を考えたい」とあらためて口にした。