静岡県沼津市が人気プロレス漫画「キン肉マン」の聖地になる−。「キン肉マンミュージアム」が4月29日に全国初の常設展示場として沼津駅南口から徒歩3分の仲見世商店街にオープンする。28日、作者ゆでたまごの1人の原作担当・嶋田隆司氏(63)、館長に就任したプロレスラーのミノワマンZ(48)らがオープニングセレモニーに参加。嶋田氏は「キン肉マンのことが怖いぐらいよく分かる場所」とアピールした。

作中の「夢の超人タッグ編」が縁となり、沼津市に白羽の矢が立った。同編のトーナメント・マウンテンでは、富士山を舞台に対戦が進行。1年前にミュージアム設立の話が立ち上がり、足を運んだ嶋田氏は、日本一の山が間近に見えたことに「いいなと思った」。ファンの情報発信基地として「ここに人が集まってきてくれそうな予感」と今後を思い描いた。

館内にはフィギュア11体の他、貴重な複製原画(一般の撮影不可)、キン肉マンの対戦相手一覧表などが展示。キン肉マンの力で商店街が活気を取り戻す一助にもしたいそうで、作画担当・中井義則氏(63)は「オープンはうれしく、盛り上がってくれたら」とコメントを寄せた。

キン肉マンに憧れてレスラーになったミノワマンZ館長は、「(嶋田)先生らの描いてきたものがここにある」と紹介。館長就任には「夢の中にいる気分」とかみしめた。月4回ほど来館し、ファンと触れあう予定で「周りの店とのコラボも考えていきたい」と意欲満々。キン肉マンが、アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」に続く、沼津市の新たな顔となりそうだ。【倉橋徹也】