元NHK解説主幹でジャーナリストの岩田明子氏は4日、日本テレビ系「ウェークアップ」(土曜午前8時)に出演し、4月28日に投開票された衆院3補選(東京15区、島根1区、長崎3区)で自民党が全敗したことの影響の大きさに言及した。

派閥パーティー裏金事件の影響が残ったままの自民党は、候補者すら擁立できなかった東京15区、長崎3区に加え、唯一候補をたてて立憲民主党とガチンコ勝負になった島根1区で大敗。島根は保守王国で、島根1区も小選挙区制となった1996年以降、自民が議席を守り続けてきただけに、裏金問題に対する有権者の怒りがあらためて岸田自民党に突きつけられる形となった。

岩田氏は今回の結果について「(自民党内で)衝撃をもって受け止められていますね。政治とカネをめぐる問題に対する強い批判だという受け止めですね」とした上で「自民党内からは、次の衆院選は岸田総理では戦えないという声が、公然と噴き出している。特に選挙の基盤が弱い中堅・若手からはこういった声が出ている」と、岸田文雄首相に対する党内の厳しい受け止めに触れた。

今後の岸田首相の対応策に関しては「まずは政治資金規正法の改正を粛々と進めることになりますが、大切なことは再発防止にきっちりつながる内容になるのか、国民からみて分かりやすいと思える内容になるのかが大切。実質賃金がプラスに転換できるような具体策を打てるのかもポイントになる」と指摘した。