東京青年会議所主催の東京都知事選(7月7日投開票)の候補者オンライン討論会が24日夜、都内で開かれ、小池百合子知事(71)、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41)、元航空幕僚長の田母神俊雄氏(75)、前参院議員の蓮舫氏(56)の4人が出席した。討論は1時間半に及び、出席した候補者の主張のほか、幅広いテーマにわたり候補者同士の質疑応答などクロストークも行われたが、質問への答えがかみ合わない場面もあった。

こうした状況を踏まえ、石丸氏は会の最後に発言を求められ「あらためて、政治のための政治は終わらせないといけないと思った」と主張。「会の趣旨として、有権者が判断に迷うから政策を比較できるように企画されたと思うが、お互いに質問して答弁をする際にきちんと答えないというのは、まず(討論会の)視聴者、国民、有権者にものすごい失礼と思った」と怒りをにじませ「政治家は、己の身を守っている場合ではない。あらためて、政治の再建を急がねばならないと思った」と訴えた。

蓮舫氏は「各候補の話も聞けたし、特に小池さんの話が聞けたのはすごく勉強になった。私ならもっとやれると思いました」と皮肉を込めた上で、神宮外苑再開発や、東京五輪の選手村を活用した物件で、法人による投資目的の所有が表面化した「晴海フラッグ」の問題などに触れながら「東京都の都市再生計画を抜本的に見直す時がきているのではないか」とも訴えた。小池氏に「行政改革、お金の使い方にあまりご関心がないのかなと聞いていて思った。これはもっと議論させていただきたい」とも述べる場面も。田母神氏は「日本は戦争に負けて20年もたたないうちに、東京五輪をやった。あきらめることなく頑張るのが大事だ」と、持論を口にした。

一方、小池氏は「さらに、都政の内容をしっかり都民のみなさまにお伝えする必要がある。きょうが重要なスタートなんだなと思った。より発信を強めていきたい」と口にした。

都知事選には4人を含め56人が立候補している。