<阪神2−1巨人>◇18日◇甲子園

阪神佐藤輝明内野手(25)がプロ4年目で初のサヨナラ安打を放ち、今季初の3連勝&9日ぶりの5割復帰を導いた。1−1の延長10回無死満塁。巨人守護神大勢から右前に運び、満員札止めの甲子園を歓喜させた。

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復調を目指す阪神佐藤輝を支えるのがド派手な「レインボーバット」だ。長さ60センチ、重さ500グラムの短尺で、もちろん練習用。試合前のルーティンになっている片手でのティー打撃に欠かせない。ミズノの担当者に「どうせなら目立つ色はどうか」と提案され「レインボーとか、できます?」と依頼したお気に入りだ。

スイング矯正のため短尺バットが必要になり、キャンプ中はミエセスに借りていた。だが、借りてばかりで申し訳ないと、自前の1本を準備して開幕した。

試合で使うのは先輩大山のバット。もちろん、サヨナラ打もこのバットから生まれた。5日のヤクルト戦(神宮)から切り替えると、その試合で第1号の決勝アーチを描き、翌日も2号が出た。大山バットは旧モデルで、現在本人は使っていないため、佐藤輝の愛用品になった。レインボーにも大山バットにも技術だけでなく気分転換の意味合いがある。細かい感覚を大事にする佐藤輝の個性が、バット選びにも表れている。【阪神担当=中野椋】