セレッソ大阪のパリ・オリンピック(五輪)世代、MF柴山昌也(21)が三度目の正直で今季2点目を目指す。

直近6戦無敗(3勝3分け)で7位のC大阪は次節30日、本拠地ヨドコウで10位の名古屋グランパスと対戦する。

カギを握るのは、プロ4年目の柴山。7月2日が22歳の誕生日で、これが21歳最後の試合になる。

「ここ2試合は、よりゴールに近い位置で出ているので、自分の特長も生きてくる。そこで決められるようになったら、得点を量産していける。冷静に自分の技術を生かすかは、今の一番の課題。(名古屋戦は)頑張ります」

チームの今後の浮沈は、1試合で複数得点を取れるか否か。チームとしては8試合連続でゴールを決めているものの、うち6試合が1得点止まり。勝負を決定付ける次のゴールが、なかなか生まれない。

スーパーサブの柴山は、従来のインサイドハーフや右ウイングだけでなく、FWの一角でのプレータイムが増えており、前々節ジュビロ磐田戦、前節鳥栖戦ともに勝ち越し、追加点の決定機を、得意の左足で決められなかった。

今季ここまで14試合1得点の柴山を含め、チーム全体に小菊昭雄監督(48)は期待を示す。

「何度もあったチャンスを決めきれないところが、私たちの課題。2点目を決め切れれば、さらに強いセレッソに成長できる。全員で向き合っていきたい」

C大阪が名古屋に勝てば、2連勝で5位に浮上する可能性がある。首位FC町田ゼルビアとは勝ち点8差。再び優勝争いに加わるためにも、柴山の成長は必須だ。ドリブルと瞬発力、シュートだけでなく、パスセンスも併せ持つレフティーの覚醒が待たれる。

◆柴山昌也(しばやま・まさや)2002年(平14)7月2日、群馬・高崎市生まれ。大宮下部組織からトップに昇格し、23年7月にJ2からC大阪へ引き抜かれての初のJ1移籍。各年代の日本代表に選出された左利きのアタッカーで、和製メッシの呼び声も。J1通算23試合1得点、J2通算94試合8得点。161センチ、59キロ。