<U−23アジア杯カタール大会:日本1−0ウズベキスタン>◇3日◇決勝◇ドーハ

パリオリンピック(五輪)の切符を手にしたU−23日本代表が、同ウズベキスタン代表に1−0で勝ち、4大会ぶりの2度目の優勝を手にした。

主将の藤田譲瑠チマ(22=シントトロイデン)が大会MVPに輝いた。準々決勝カタール戦で決勝点の起点になり、準決勝のイラク戦で2アシストを記録。この日もMF山田楓喜(22=東京ヴェルティ)の決勝弾につながる縦パスを入れるなど、重要な試合でことごとく仕事を果たした。

大会でMVPをもらうのは初めてだといい「うれしいけどチームとしてもらったみたいな感じなので、個人というよりかチームのみんなに感謝したい」と謙虚な思いを口にした。前回日本が優勝した16年大会では、ヴェルディユースの先輩、中島翔哉(29=浦和レッズ)が同賞を受賞した。「初めて知りました」としつつ「翔哉君は本当にスターでしたし、ヴェルディの先輩はいろいろな人がスターなので、そういった選手にもまれながら、尊敬しながらやってきたので、ついて来られて良かったと思います」と語った。

キャプテンとして一体感が魅力のチームにまとめあげた。プレーだけでなく、練習中から積極的に声を出して盛り上げた。敗れた韓国戦後やカタールとの準々決勝後には、チームの空気を締めることも意識した。「個人としてもチームとしてすごく成長した。積み上げたことが出せるようになった」とうなずいた。

その取り組みの集大成が決勝の戦いぶりだった。相手のハイプレスやロングボールに苦しみながらもじれることなく、最後に仕留めた。「こういう戦い方でも結果が残せたっていうのがオリンピックに生きてくると思います」。自信を胸に、パリ五輪での金メダル獲得を狙う。