<アーティスティックスイミング(AS)日本選手権>◇最終日◇5日◇東京アクアティクスセンター◇チーム・フリールーティン(FR)、デュエットFR

井村ASクラブが、7種目完全優勝を達成した。

チームFRでAチームが6連覇を果たすと、ソロで優勝を分けた川瀬由華(22)と広田憩(20)が組んだデュエットも快勝。日本代表が全種目を制した14年以来、単独クラブとしては同クラブがソロ、デュエット、チームの全3種目に優勝した03年以来21年ぶりの完全制覇で、記念の100回大会に花を添えた。

   ◇   ◇   ◇

初めてペアを組んだ川瀬と広田が、圧倒的な演技で優勝を飾った。「スピード感が一緒なので、やりやすい」と川瀬が言えば、広田も「自分にない強さがあって、尊敬しています」と絶賛。チームでも中心として3種目に優勝するなど、クラブで全種目を制覇し、川瀬は「先生たちが厳しい目で見てくれる。信じて練習してきてよかった」と笑顔をみせた。

100回目を迎えた水泳の日本選手権。ASは33回の1957年(昭32)からシンクロナイズドスイミングとして大会に加わった。五輪採用、種目の変遷、男子の参加、ルール変更もあった。川瀬は「記念の大会で優勝できてうれしい」と、先人たちの築いてきた歴史をしっかりとかみしめた。

○…元世界女王の乾友紀子さん(33)が、エキシビションで昨年の引退以来の演技を披露した。代表曲でもある東儀秀樹の「鳳凰(ほうおう)伝説」で華麗に舞い、「大好き」という美空ひばりの「川の流れのように」でスタンドとプールサイドを酔わせた。技の難易度が追求されるルール改正の中「水中で曲に合わせて自由に表現できる。そんなASの素晴らしさを伝えたかった」と話した。

◆チーム・フリールーティン (1)井村クA(川瀬、広田、熊谷、額田、三上、田辺、三橋、小山)264・6335(2)ミキハウス東京ASC(稲富、内田、古谷、相高花、市川、日暮、三木、相高平)245・8139(3)ザ・クラブピア88(堀田、鵜飼、小高、安藤、浅井、山田、武田、古内)239・6031

◆デュエット・フリールーティン (1)川瀬由華・広田憩(井村ク)233・9492(2)熊谷日奈多・額田紗子(井村ク)206・0002(3)内田桜子・相高花帆(ミキハウス東京AS)197・0169