<陸上:セイコー・ゴールデングランプリ(GGP)陸上2024東京>◇19日◇東京・国立競技場◇男子400メートル障害

日本人初の110メートル障害との2種目での五輪出場を狙う“ハードルの二刀流”豊田兼(21=慶応義塾大)が、自己ベストを0秒11更新する48秒36で圧勝した。

身長195センチの長いストライドを生かして、残り100メートルから後続を突き放して2位出口に0秒55差をつけた。「前半に抑えた分、後半にしっかり体力を残せた状態で走れた。それがタイムにつながった。自分に集中して走り切りました」と、想定通りのレース展開に満足げだった。

この種目ではパリ五輪参加標準記録を突破済みで、6月の日本選手権(27〜30日)での成績次第で代表入りが決まる。日本歴代6位の記録を持つ110メートル障害では、まだ参加標準記録を突破していないが、昨夏のワールドユニバーシティゲームズで金メダルを獲得するなど期待が高まる。

父の母国がフランスで、大学1年の頃から今夏の五輪を見据えてきた。「まずは日本選手権で2つしっかり順位決めて、五輪の舞台で躍動できるように調整していきたい。自分の縁のあるパリで開催されることも力になる」と意気込んだ。【首藤正徳】