レスリング男子グレコローマンスタイル60キロ級でパリ五輪代表の文田健一郎(28)が26日、都内で行われた所属先のミキハウスの合同取材会に出席した。

東京五輪後に結婚した有美さんと23年に生まれた娘遙月ちゃんも同席。「今までは自分の中に負けたくないって気持ちがあって、自分が負けたくないから頑張って勝つみたいな、そういうモチベーションがメインだったんですけど、今はやっぱり負けてる姿を見せたくない相手ができたとすごく思います」と決意を語った。

子どもと遊ぶことが、競技から離れて気持ちを切り替える良い時間になっている。結婚生活でも、「毎日食事を作ってくれたり、本当に自分の選手としてのサポートもすごくしてくれていて。僕にとっては家庭は休む場所、スイッチを切る場所なんですけど、妻はもう逆に毎日戦ってくれてる」と感謝は尽きない。減量期間の食事なども、例えば白米の量を減らしながらも高野豆腐でかさ増ししたチャーハンなど、工夫して支えてくれているという。

有美さんからは「(銀メダルだった)東京の時は帰ってきて、悔しいやけ酒みたいな形で。今度は祝杯をあげましょう」とエールも送られた。「世界一のパパになります」と東京では惜しくも届かなかった頂点へ、家族とともに戦い抜く。