福岡市博物館

こんにちは! ミーキャップ取材班のちひろです。

福岡市博物館で開催中の「藤城清治100歳 美しい地球 生きるよろこび 未来へ」展(西日本新聞社などでつくる実行委員会主催)へ行ってきました。

日本の影絵作家の第一人者である藤城清治さん。

昨年末の紅白歌合戦で、歌手のMISIAさんとのコラボレーションが記憶に新しい方も多いのではないでしょうか。

鑑賞して私が感じたのは「私たちが住むこの世界って、こんなによろこびや希望に満ちた場所だったんだ」ということ。

なぜそう感じたのか、潜入レポートを通してお伝えします!

■水とのコラボにびっくり!

影絵の仕組みは、作品の裏側から光を当てることで、形や色がはっきりと見えるというもの。

そこで展示室は、作品が見やすいよう全室で照明が抑えられています。

非日常的な雰囲気に、それだけで気分が上がりました。

展示の中には水槽や鏡を使用した作品も。

芸術作品というと絵画などの平面のものが真っ先に思いつくかもしれません。

でも今回は、そんな常識にとらわれないユニークな展示があり、見ていて飽きません!

特に水槽に水を張って影絵の前に置き、立体的な空間を演出する作品は、水のダメージを受けづらい影絵ならではの表現だなと感じました。

■こびとをもっている!?

私が特に気になったのは《人はみなこびとを一人もっている》という作品です。

老若男女たくさんの人々のそばに、それぞれ一人ずつこびとが小さく描かれています。

作品を見ていると「見えないだけで、今も私のそばにこびとがいるのかもしれない」と思わずにはいられませんでした。

ほかにも藤城清治さんの作品には「こびと」が多く登場しています。

ご本人は「ぼくにとってこびとは人生のパートナーだ。そして、ぼくの一番の相談相手でもある」と仰っているそうです。

私のそばにも、私だけの「こびと」がいるのかもしれない!

そう思うと、何かつらいことがあったときも「わたしは一人じゃない」と思えてくる…そんなふうに私たちに希望を与えてくれる作品だなと感じました!

■今にも動き出しそう!

本展覧会のテーマにも入っている「生きるよろこび」という言葉。

鑑賞する前の私は正直、「生きるよろこびって何だろう?」と思っていました。

けれども、鑑賞しているうちに、作品に描かれるもの全てが生き生きとしていることに気づきました。

こびとや動物は皆、思い思いのポーズをとっており、今にも動き出しそう。

色合いも本当に鮮やかで、画面全体から「この世界は、よろこびや希望にあふれているんだよ」ということを教えてくれているようでした。

また、展覧の後半には、なじみのある福岡の風景を描いた作品が多く展示されていました。

藤城さんらしい生き生きとした色合いや構図から、改めて福岡がすてきな場所であることを再発見しました!

特に博多山笠の作品は、見慣れているはずの山笠が影絵で描かれていて、とても新鮮でした。

展覧会は、6月5日まで福岡市博物館で開催されています。

皆さん藤城清治さんの作品から「生きるよろこび」を感じてみてはいかがでしょうか?

お読みいただき、ありがとうございました!

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