テコンドーのパリ五輪アジア予選は15日、中国の泰安で開幕し、女子49キロ級で18歳の岡本留佳(Hama House)=佐賀市出身=は準決勝でイラン選手に0―2で敗れて初の五輪出場を逃した。

 昨年行われた世界選手権の46キロ級で3位の岡本は、1回戦でモンゴル、準々決勝で台湾の選手に勝利。出場権の獲得まであと1勝に迫るも惜しくも及ばなかった。3位決定戦ではフィリピン選手に2―0で勝った。

 テコンドー経験者の母の姿を見たことから、3歳より競技を始めた。テコンドーに打ち込む一方で、佐賀工高の部活ではバドミントンに励んだ一面も。昨春まではバドミントンの練習後に、夜はテコンドーの稽古に向かった。脚力の向上や心拍出力の面で好影響があったという。

 世界選手権で結果を残した46キロ級は五輪の実施階級ではなく、1階級上の49キロ級での勝負に打ち勝ってきた。同級で2回戦敗退に終わった昨秋の杭州アジア大会後は、週2回のフィジカルトレーニングも導入。体幹強化の成果が実り、今年1月のアジア予選代表選考会でも東京五輪代表の山田美諭を破り今予選の出場権を手にしていたホープ。未来に向けて確かな存在感を示した。

新体操、水泳、陸上と万能…次ページに岡本留佳ってこんな選手

 ◆岡本 留佳(おかもと・るか)2006年3月11日生まれ。佐賀市出身。3歳からテコンドーを始める。女子46キロ級で21年から全日本選手権を3連覇し、昨年の世界ジュニア選手権でも3位に入った。幼い頃からテコンドーと並行して新体操や水泳、陸上などに親しみ、佐賀工高ではバドミントン部に入っていた。家族は両親と弟、妹。164センチ。