バドミントンの女子シングルス日本代表で、3大会連続の五輪代表を確実とした山口茜(再春館製薬所)が19日、フランスなどの海外遠征から羽田空港に帰国した。五輪には各国・地域から各種目最大2人、2組が出場可能。4月30日付の五輪予選ランキングで最終的に確定するが、山口は今後の対象大会を欠場したとしても出場条件を満たす見込みとなっている。「遠征ではいいところも課題もたくさん感じられた。五輪関係なく、これから成長していければ」と2021、22年の世界選手権覇者は自然体で上を見据えた。

 10日に閉幕したフランス・オープンはパリ郊外に新設された五輪で使用される会場。空調の風などがシャトルに影響を与えることもあるが、山口は準優勝を飾った。「広い空間でやりやすいです」と良好なイメージを持った様子。昨秋の杭州アジア大会で右脚を痛めるアクシデントからの復調も大きく印象づけた。

 17日に閉幕した全英オープンでも準優勝。準決勝では世界ランキング1位の安洗塋(韓国)に勝利し、決勝では16年リオデジャネイロ五輪金メダルのカロリナ・マリン(スペイン)と対戦。0―1で迎えた第2ゲーム途中に棄権した。右脚に痛みを感じたといい大事をとった形という。状態については「まだ何もわからない」としたが表情は柔和。まずは治療と調整に重点を置きながら、今夏に向けて準備を進めていく。