日本サッカー協会は3日、原則23歳以下で争うパリ五輪の男子日本代表に細谷真大(柏)、藤田譲瑠チマ(シントトロイデン)ら18人を発表した。

 九州ゆかりの選手は大畑歩夢(浦和)=北九州市出身、荒木遼太郎(FC東京)=熊本県山鹿市出身、平河悠(町田)=佐賀県鹿島市出身、木村誠二(鳥栖)。3人まで認められる24歳以上のオーバーエージ(OA)枠は2008年北京五輪以来16年ぶりに不在となった。

 代表チームに欠かせないピースの一人に駆け上がった荒木は決意を込めた。東京都内での記者会見で「五輪予選では1試合ずつ成長できた。五輪でも試合をしながらチーム力を高めていければ、いい結果がついてくる」と語った。

 負傷に悩んだ時期を乗り越え、今季は鹿島からFC東京に期限付き移籍して復活。3月の代表活動で2年ぶりに復帰し、五輪アジア最終予選でも攻撃のアクセントとなった。メンバー入りも勝ち取り「責任を持ち戦いたい」と意気込んだ。

 平河も同予選で躍動。サイドから仕掛ける持ち味のドリブルで存在感を見せた。今季からJ1に昇格した町田がリーグ戦で首位を走る快進撃の一翼を担う。「本当に夢の舞台。自分が出場するとは思っていなかった。日本のために体を張りたい」と腕をまくる。

 サイドバックの大畑は鋭い攻撃参加が武器だ。「チームとしてメダルを取りに行く。期待して見てほしい」。OAの招集は見送られたが、センターバックの木村を含め、出場権の獲得に貢献した九州勢が56年ぶりメダルへの原動力となる。(山田孝人)

◆パリ五輪のU23代表の日程

 8大会連続12度目の出場となる日本は1968年メキシコ五輪の「銅」以来となるメダルの獲得を目指す。1次リーグは16チームが4組に分かれ、各組2位までが準々決勝に進む。26日の開会式に先立って始まり、D組の日本は24日にパラグアイ、27日にマリ、30日にイスラエルと対戦する。