新型コロナウイルスが5類に移行し、フードバンクに寄せられる食料品などが激減。現状について新潟県フードバンク連絡協議会に話を聞きました。

支援が滞り厳しい状況に置かれているフードバンク。

【県フードバンク連絡協議会 小林淳事務局長】
「4トントラックとかでパレット積みで寄付を受け付けるときに使う専用の倉庫。現状フォークリフトで積み込むような大口の寄付はここ数カ月は1件もない」

ひとり親家庭に食料品を提供する県フードバンク連絡協議会の大型倉庫。感染拡大時には、イベントが中止になった企業などが、すでに発注していた食糧を寄贈するケースなどが多くあり、ダンボールが何段にも積み重ねて保管されていました。

【松村道子キャスター】
「この倉庫の中で現時点で食料品というのはこのレトルト食品、こちらの即席麺その隣のコーンフレークのみとなっています」

【県フードバンク連絡協議会 小林淳事務局長】
「5月単体で申し上げますと私ども新潟県フードバンク連絡協議会で去年と比べると100分の1ぐらいになっております」

一方で、支援を求める人の数は増えています。

【受け取った人】
「シングルマザーになって生活費とか…物価高になってこういった制度を使わせていただき助かっている」

【県フードバンク連絡協議会 小林淳事務局長】
「最近非常に多いのが収入が減った物価の高騰でなかなか買えるものが少なくなったという声がとても多いように感じます」

利用者へのアンケートにも、登録理由には「物価高」という文字が並んでいます。

県フードバンク連絡協議会への登録は、2020年に3500世帯だったのが、現在では8500世帯に。利用者が増えた背景には、新型コロナ禍にフードバンクが認知されたことなどがあるといいますが、掘り起こされた需要に応えられる物資がありません。

【県フードバンク連絡協議会小林淳事務局長】
「新型コロナが第5類に移行したからと言って生活がこう復帰しているご家庭はまだまだ少ない現状の中で、子どもたちはやっぱり毎日毎日食べたり勉強したり生活したりしている。社会的に擁護が必要だということをもっと理解を広げていかなければいけないという風に思っております」

県フードバンク連絡協議会は「個人で出来る支援もあるので関心を寄せて欲しい」としています。