昨年度、活躍した棋士を表彰する将棋大賞の表彰式が18日午前、行われました。最優秀棋士賞には藤井聡太八冠が選ばれ、4年連続4回目の受賞となりました。

藤井聡太八冠(21)は昨年度、「名人」「王座」を獲得し、史上初の八大タイトル独占を達成したほか、勝率は歴代2位となる勝率8割5分2厘でトップとなりました。

東京の将棋会館では18日午前、昨年度、活躍した棋士を表彰する将棋大賞表彰式が行われ、最優秀棋士賞に選考委員の満場一致で藤井八冠が選ばれました。藤井八冠の最優秀棋士賞受賞は4年連続4回目の受賞となります。

藤井八冠は「昨年度を振り返ると、自分自身の実力以上の結果を出せた一年だったと感じている」「最近は戦術の進歩や変化が、いっそう早くなってきていて、それにどう対応していくか、どう立ち回っていくかが今後の自分にとってのテーマになるのかなと考えている」と語っています。

また、優秀棋士賞には昨年度3回、藤井八冠へのタイトル挑戦権を決めた伊藤匠七段(21)が選ばれました。

2人は20日、石川県加賀市での叡王戦第2局に臨みます。去年9月の王座戦第2局以降、タイトル戦で負けがない藤井八冠ですが、勝てばタイトル戦17連勝となり、大山康晴十五世名人と並んで歴代1位となります。

新人賞には現役最年少で昨年度、藤井八冠に次いで勝率2位の藤本渚五段(18)が選ばれました。藤本五段は伊藤七段とともに「最多勝利賞」も受賞しています。

また、東京将棋記者会賞には史上初めて棋士養成機関「奨励会」を経ずに試験に合格し棋士となった、岩手県出身の小山怜央四段(30)らが選ばれました。

受賞理由として、奨励会入会試験に落ち、東日本大震災では避難生活を余儀なくされながらも将棋を指し続け、夢をかなえた姿は、アマチュアとして将棋を指し続ける多くの人々の希望の光となったとのことです。