来年度予算案をめぐる審議が大詰めを迎えています。本来は、この時間に予算は成立し、岸田首相の記者会見が始まるはずだったのですが予定が狂っています。何が起きているんでしょうか?

安倍派のキックバック再開をめぐる経緯についてこれまで新事実が「ないない」と言われてきた中ここにきて「新証言」が出てきたことなどが原因です。野党側は「今さら何なんだ」と猛反発しています。

その新証言とは岸田総理自らが乗り出した聴取で安倍派幹部の一部が「再開の判断に森元総理が関与していた」というものです。

立憲民主党  辻元代表代行

「キックバック再開の判断には森元総理が関与していた、こんな新証言が出たと報道されました。事実ですか」

岸田首相

「今の段階で内容について明らかにする。これは控えております」

ーーなぜ、ここにきて急に出てきたのでしょうか?

特に、森元総理の関与については安倍派幹部は口を揃えて否定していました。が、総理の聴取を受けた幹部の一部がクローズの場で初めて口にしたわけです。その理由は執行部がこの4人についてキックバック再開に関わったとみて重い処分を科す姿勢を見せたことに「自分たちだけ重い処分はおかしい」と“暴露”したとみられています。

森元総理への聴取について岸田総理も28日、一歩、踏み込みました。「対象に含まれうる」と可能性に初めて言及しました。

岸田総理は来月上旬には処分を決めたい中、対応を迫られます。打診し、実現するのか。実現したとしても実態解明に繋がる中身を引き出せるのか厳しい局面は続きます。