衆議院の3つの補欠選挙が28日に投開票を迎えます。自民党のいわゆる裏金事件の後、初めての国政選挙です。唯一、与野党対決の構図となった島根1区には各党幹部が続々と応援に入り、総力戦が繰り広げられています。

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岸田首相は27日午後、島根・松江市で急きょ2度目の応援に入りました。

岸田首相

「自民党改革ののろしを、ここ島根からあげていただきたい」

いわゆる統一教会との関係が指摘された細田前衆院議長の“弔い合戦”。自民党が議席を守り続けてきた全国有数の「保守王国」ですが…。

自民党・小泉元環境相(20日)

「私たちは負けてんです」「合言葉はこれです。『逆転のにしこり、逆転のにしこり、逆転のにしこり』です」

「逆転」を狙う展開に、いわゆる“裏金事件”もあり自民党に逆風が吹き荒れているのです。

錦織功政候補 自民・新(25日)

「逆風の中でも自分の志や政策の方向性を決して曲げることはない。全身全霊を傾けて、各地で選挙戦を繰り広げてまいります」

元財務官僚の錦織功政候補。

錦織功政候補 自民・新

「まだまだ知名度なんか全然足りないんで、一生懸命駆け回るしかない」

地元生まれとはいえ、新人で知名度が課題です。

自民党・小渕選対委員長(26日)

「我々、大変厳しいところにおります。しかし、錦織圭さんのように小泉進次郎くんもこの間来て言ってくれました。逆転のにしこりです、逆転のにしこり」

岸田首相の政権運営に大きな影響を与える戦いに、党からも続々と応援が入り総力戦を展開しています。錦織候補選挙カーにも、キャッチフレーズ「#逆転のにしこり」の文字がありました。

自民党・錦織功政候補

「残りはもう全力を尽くして戦っていくだけです。がんばります。みなさんのお力をいただきます」

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一方、対する立憲民主党は、衆参両院でそれぞれ1期国会議員を務めた経験がある亀井亜紀子候補。

亀井亜紀子候補 立憲・元(21日)

「時には減税をして国民の皆さん一人ひとりが恩恵をうけられる、そういう政治にこの選挙を通して変えていきたいんです」

演説会場には、かつて自民党にも所属し国土庁長官を務めたこともある父・久興氏の姿もありました。

その亀井候補の相棒は…

亀井亜紀子候補 立憲・元

「この子は私の分身です。名前は『かめこ』と言いまして、私の学生時代のあだ名です」

選挙用の手袋をつけた「かめこ」と共に戦っています。

立憲民主党にとっても負けられない戦い。

立憲民主党・泉健太代表(25日)

「自民党の裏金議員たちが、胸が痛くなるような政治改革にしなきゃダメなんですよ。必ず彼らは抜け道を用意します。そういうことも含めて亀井亜紀子、あらめてよろしくお願いします」

泉代表は、告示前を含めると6回も島根入りする力の入れようです。

さらに…

立憲民主党・岡田幹事長(25日)

「ここで本当にどういう結果が出るかで、日本の政治の将来が決まる。皆さん一緒になって政治変えていこうじゃありませんか」

自民党の巻き返しを警戒し、無党派層の取り込みに力を入れています。

――手ごたえは?

立憲民主党・亀井亜紀子候補(25日)

「もう分かりませんけど、全力でやるのみですね。最終日まで一人でも多く増やしていくために、とにかく気を抜かずに頑張ります」

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東京15区、長崎3区、島根1区の衆議院の3つの補欠選挙は28日、投開票が行われます。