林官房長官は、小泉元首相の2度目の北朝鮮訪問から22日で20年を迎えたことについて、「ひとりの拉致被害者の帰国も実現していないことは、痛恨の極み」と述べました。

小泉元首相が、2004年5月に2度目の訪朝をし、北朝鮮の当時の金正日総書記と日朝首脳会談を行ってから、22日で20年となります。

林官房長官は会見で、「2002年に5名の拉致被害者が帰国され、2004年に被害者家族のご家族が帰国されて以来、ひとりの拉致被害者のご帰国も実現していないことは、痛恨の極みであり、誠に申し訳ない」と述べました。

林長官は、拉致被害者家族や特定失踪者家族との面会に触れ、「拉致問題の解決はもはや一刻の猶予もないという切迫感を改めて実感した」と述べました。

さらに、林長官は、2014年5月に日朝両政府で確認したストックホルム合意について、「北朝鮮は、日本人に関する全ての問題を解決する意思を表明している」と述べました。

その上で、「我が国としてストックホルム合意は有効であると考えており、全ての拉致被害者の1日も早いご帰国を実現すべく、全力で果断に取り組んでいく」と強調しました。