新見市と広島市を結ぶJR芸備線の存廃を話し合う再構築協議会の関連会合が、5月16日、岡山市で開かれました。初回の協議会と同じく、JR西日本と自治体の間で議論の進展はありませんでした。

幹事会には、国の担当者に加え、JR西日本、岡山、広島両県の幹部などが出席しました。3月に広島市で開かれた初回の協議会で出されたのが、JR西日本は業績が回復する中、黒字路線で赤字路線をカバーできないのかという意見。

JR西日本は、「コロナ禍を経て客の行動が変わり利用は減少している。利用の少ないローカル線に単独で設備投資などを行うことは困難」との回答を示しました。一方、広島県は「なぜできないのか説明してほしい」と、初回と同じ質問を繰り返しました。

議論の対象となるのは、備中神代と備後庄原の約70キロの区間。JR西日本は新たに単年度ごとの1日の平均乗客数を示し、直近の2022年度は58人だったことを明らかにしました。

国はJR西日本と自治体の間で調整の役割を担いますが、今回の幹事会では事務的な作業の方向性を示すにとどまりました。

(国土交通省中国運輸局 交通政策部 阪場進一 部長)
「今後当面、芸備線の可能性を追求するためのデータの収集。データの収集分析をする流れになった」

次回の幹事会は7月頃に開催される予定です。