【読谷】読谷村残波のイノーの再生と保全活動を目的とした「里海づくりプロジェクト」が8日、同村宇座の残波ビーチで開かれた。地元の子どもたちや関係者ら約90人が参加し、ダイバーが海中に植えたサンゴの様子を見たり、マリンレジャーを楽しんだりした。(中部報道部・吉川毅)

 同プロジェクトは、残波ビーチ管理組合が村漁業協同組合や宇座自治会の協力の下、サンゴ保全協会と県美ら海教育学校と共同で実施。温暖化など環境の変化でサンゴが減少する中、残波ビーチから700メートルほど離れた沖合に漁協や地元ダイバー約10人が約50本のサンゴを植え付けた。参加者はガラスボート、カヤック、シュノーケルなどで、植えられたサンゴを確認した。

 シュノーケルでサンゴを見た同村立古堅小4年の大山創士さん(9)は「恩納村でも植えられたサンゴを見たことがある。残波の海にはクマノミも泳いでいたのでサンゴがたくさん復活してほしい」。父親の望さん(45)は「見た目はきれいな海だが、サンゴがないことに驚いた」と話した。

 残波ビーチ組合の仲里武晃さん(51)は「昔から地元の海を潜ったりしてきたが、温暖化やオニヒトデの影響でだいぶサンゴが減っている」と現状を危惧。「このプロジェクトは地元関係者の協力があってスタートできた。今回は最初の植え付けだが、何十年も続け、昔のようなサンゴが広がる海になってほしい」と願った。