駐車場予約アプリ「アキッパ(akippa)」(以下、アキッパ)を運営するakippa株式会社は、2024年4月3日より業界初(akippa株式会社調べ)となる「駐車場混雑予報」をSNSにて開始した。

車で出かけるときなどに、駐車場の混雑予想を事前に把握できるこのサービス。誕生のきっかけなどを担当者に聞いた。

ーー今回のサービスに関して、意図や狙い、ターゲットは?
駐車場の混雑は、多くの人にとって車でおでかけする際の困りごととなっています。週末に車でおでかけを予定する方が駐車場の混雑予想を事前に把握することで、ほかの交通手段を選んだり駐車場を事前に探したりするようになり、交通分散につなげていきたいと考えています。天気予報のように、おでかけ前にチェックしていただくものにしていきたいです。

ーー今回のサービスについて、イチオシポイントは?
業界初(akippa株式会社調べ)の予報を出す点です。リアルタイムでの満空情報についてはすでにさまざまなサービスがありますが、駐車場の混雑について未来予測をするようなものはこれまでにありませんでした。

ーー今回のサービスのアイデアはどのようにして生まれた?また、その実現に向けて苦労した点は?
弊社は「リアルの“あいたい”を世界中でつなぐ」をビジョンに掲げています。一方で、ユーザーアンケートをとると、車で出かけたときの困りごとに「駐車場の混雑」が上位を占める結果となっていました。高速道路や新幹線などは大型連休など混雑する時期に混雑予測を発表されていますが、同様に駐車場についてはそのようなデータはないため、弊社の持つデータを活用して予測を出していきたいと考えました。
■「駐車場混雑予報」とは
観光地や駅などの主要スポットにある時間貸し駐車場の混雑を予測し、公開していくもの。現地にあるコインパーキングの数やアキッパでの駐車場検索ニーズなどのデータをもとに、アキッパが独自に集計し混雑を予測する。

まずは関東・関西エリアの主要スポットについて、週末の混雑予報をSNSにて発信。今後は、大型連休時の駐車場混雑予報や、全国へのエリア展開も検討されている。

ドライバーは「駐車場混雑予報」を天気予報のようにおでかけ前に見ることで、おでかけ先を選ぶ際の参考にすることができるほか、駐車場の事前確保や、交通手段の変更、パークアンドライドの活用を検討できる。

また、交通が分散することで交通混雑の緩和にもつながり、地域課題である緊急車両の通行がスムーズになるなどの副次的効果も期待できると考えられている。
■取り組みの背景
2023年夏にアキッパが実施したアンケートでは、車で出かけたときの困りごとについて、半数以上が「駐車場が満車(49.2%)」「駐車場が見つからない(46.6%)」を選択していた。また、花火大会に関するアンケートでは、困りごとについて5段階評価を求めたところ「駐車場」については4.54ポイントと高い数値がついていた。

これらの結果から、駐車場の混雑は、多くの人にとって車でおでかけする際の困りごとである様子が伺える。

一方で、駐車場の混雑情報については、施設ごとにリアルタイムの満空情報が公開されている施設は多くあるものの、例えばスポーツの試合や大型イベントが開催される地域全体の駐車場混雑状況についての情報が公表されているものはない(akippa株式会社調べ)。

そこでアキッパは、サービス開始から約10年間蓄積してきた駐車場に関するさまざまなデータと知見を活用することで駐車場混雑を予測し可視化できるのではないかと「駐車場混雑予報」を発案。

全国で駐車場のシェアサービスを展開し、プロスポーツクラブやイベントの公式駐車場運営を行うアキッパが駐車場の混雑予報を行うことで、駐車場混雑に対する困りごとの解決につなげていくことが狙いだ。

■アキッパ(akippa)とは
駐車場のシェアリングサービス。月極駐車場の未契約区画や個人宅の車庫・空き地・商業施設など空いている場所を時間貸し駐車場としてスマホから簡単に貸し出せ、ドライバーはWebまたはアプリから事前予約・事前決済して利用できる。スペースの貸出や会員登録は無料。全国に常時4万件以上予約できる駐車場を確保しており、スポーツ観戦やイベント・通勤・帰省・旅行などさまざまな用途での車移動時に利用されている。これまでに30以上の自治体・スポーツクラブと連携し、交通渋滞や駐車場不足などの困りごと解決に取り組んでいる。また駐車場をシェアすることは、遊休資産の活用、排出ガス削減につながることからSDGsにも貢献できる。現在の会員数は累計370万人(2024年4月時点、貸主は含まない)。