俳優・安田顕が、フジテレビ系スペシャルドラマ『PICU 小児集中治療室 スペシャル 2024』(13日放送 後9:00)の舞台あいさつに、吉沢亮、生田絵梨花、中尾明慶、高梨臨、菅野莉央とともに出席した。

 4月から新生活を迎える人にエールを求められた安田は「新社会人の皆さん、新入生の皆さん、数多くいらっしゃると思います。私はそういう方々にエールを送れない人間でして」と自虐的に切り出すと、「私は、社会人1年目、医療関係の仕事に就きましたけれども、お芝居がやりたいとかいろいろなことがあって半年で辞めました。その後、上司の方から『信頼というものは、一度失うとなかなか取り戻せません』と書かれた年賀状をいただいたことがあります」と告白し、会場からも思わず笑いが起こる。

 恐縮気味の口調だった安田は続けて「それを肝に銘じて、『信頼だけは失うまい』と思い、四半世紀を過ごしてきました。新入生、新社会人の皆さん、ギリギリのところで、信頼だけは失わないように気をつけてください!」と経験を交えて呼びかけていた。

 昨年10月期に放送された同作は、北海道のPICUを舞台に、しこちゃん先生こと駆け出しの小児科医・志子田武四郎(しこた・たけしろう)が幼い命を救うために奮闘しながら、医師として、人間として成長していく姿を描いたメディカル・ヒューマンドラマ。「生きるとは」「命とは」「家族とは」という普遍的な問いに真っ正面から向き合った。

 PICUとは小児専門の集中治療室のこと。いわば“子どものためのICU”だ。連ドラでは「大規模なPICUの運営は極めて困難」とされる広大な北海道で、武四郎が丘珠(おかだま)病院PICU科長・植野元(うえの・はじめ/安田顕)ら先輩医師と共に、どんな子どもでも受け入れられるPICUを作るため、そして、ドクタージェットの運用を実現するために奔走する姿が描かれた。連ドラ終了後には続編を望む声が数多く寄せられた。

 そして今回、『PICU 小児集中治療室 スペシャル 2024』と題し、来春に放送されることが決定。未熟さゆえに子どもを傷つけ、同僚も傷つけ、葛藤の毎日を送った武四郎。最愛の母との死別、仕事の挫折を乗り越え、少しずつ成長してきた。あれから1年。発展途上の若き医師・しこちゃん先生は今日もまた、小さな命と懸命に向き合っている。そんなある日、命の危機にさらされた幼い命が運び込まれてくる。