ドイツ・デュッセルドルフ在住でフリーアナウンサーの小山瑶さんが、現地で暮らすからこそ得られるディープで旬な情報を教えてくれる連載。アナウンサーそしてジャーナリストとしての視点を交え、ドイツの情報をいろんな角度からお届け。今回は日本に一時滞在中に感じた、ママ目線の発見やドイツとの違いを綴っていただきました。 春の風物詩、桜の季節も終わり新緑が美しい季節に突入しましたね。春の移り変わりをこの日本で感じられて嬉しい気持ちです。日本に一時帰国して約1カ月経ちますが、圧倒的に驚いたのがどこにでも海外からの観光客であふれていること。これまでは渋谷や東京駅、銀座など首都圏の有名都市に多くの海外からの観光客の姿が見られていましたが、最近は地元の埼玉県でも海外観光客の姿が多数見受けられ、不思議な気持ちです。ついこの間生まれた娘ももう生後4カ月に。娘の成長を見ると、時の流れを感じます。 生後3カ月の娘を連れて、一時帰国のため初フライト。日本の航空会社を利用し、フランクフルトから羽田までの約14時間フライトを経験しました。フランクフルト発は夜便を選択。子連れフライトは、夜便がオススメという情報を友人から聞いていたので、21時前発の便にしました。バシネット席を取っていて優先的に搭乗できたため、少し余裕がありました。ベビーカーも荷物に預けるのではなく、直前の搭乗入口まで持って行けたため安心でした。 ファーストフライトの思い出をハガキにしてプレゼント。裏側には娘の名前と直筆メッセージも添えられていました。 飛行中は、発着の際の耳抜きがポイントのため、着陸離陸のタイミングに合わせて母乳を飲ませるなど工夫しました。途中で娘が寝てしまったので完全に耳抜きできたのかは分かりませんが、多分大丈夫だったかと思います。約14時間中12時間は寝てくれていたのと、飛行機の音が胎内音のように聞こえたのか終始穏やかなフライトとなりました。搭乗中嬉しかったのが、娘にファーストフライトのプレートをサプライズで客室乗務員の方が出してくれたこと! 日本のおもてなし精神にはびっくり。とてもいい思い出になりました。 サプライズで出してくださったプレート。満席で非常に混んでいましたが、こうしたおもてなし精神には感動し、また利用したいと思いました。 生後3カ月の子連れフライトは、比較的楽だと聞いたことがあります。歩き始めたり、寝返りをよくするようになると少し大変なようです。帰りが今から心配です……。 そして個人的な話になりますが、娘が産まれた約3カ月後に、姉の男のコの赤ちゃんが誕生しました。こんなタイミングはない! と思い、姉に日本の産院の様子を聞いてきました。ドイツと日本の違いを改めてお伝えします。 スタジオで甥と一緒に記念撮影。可愛い着ぐるみを身につけて一時帰国中の思い出の一枚に。 ドイツでは赤ちゃんを病院側が預かってくれることはありません。朝から晩まで、24時間産まれた瞬間から一緒に過ごします。娘の場合は、産まれた直後から小児科にお世話になったので別室で過ごしていましたが、これは非常にレアなケース。母乳のタイミングでスタッフが呼び出してくれるかたちでした。一方で、日本は(病院にもよりますが)基本母子別室。姉の病院では、夜間に赤ちゃんを預けてスタッフさんに診てもらうことが一般的に行われているなど、産後のママにとっても非常にリラックスできる体制が整っていました。産後の回復が早く、心身共に休まったと姉は話していました。振り返ると、私は授乳も上手くいかず、スパルタ母乳指導をされる毎日……で、心身共に休まる時間は本当にありませんでした。病室も無機質だったのがちょっぴり寂しかったです。 日本の病院での授乳や体温などの記録用紙。これをもとに助産師や医師からのアドバイスを受けるそう。 ドイツでも専門医が何度か見回りに来てくれて、赤ちゃんの心拍を測るタイミングが一日3回ほどありましたが、主に英語を使いながらの検診でした。授乳室はドイツではとくに設けず、全て自室です。なかには、オムツ交換部屋を設置している病院もあるそうで、ドイツの新米パパたちが奮闘している姿が見られるという話も聞きました。 私の娘は搾乳した母乳をスタッフさんが代わりに飲ませてくれることが多く、夜な夜なポンプで搾乳したものをスタッフさんに渡し、夜間はそれを飲ませてくれていました。ミルクを作って飲ませてくれてもいいじゃない! と何度思ったことか……、という感じでしたが、スパルタ指導のおかげで今は安定しています。 日本のデパートのおむつ交換台は全てソファー素材で、安心して利用できるなと感じました。 日本式の服ってとても使いやすく、ドイツのヘバメさん(助産師さん)も「日本のベビー服は素晴らしい! とても使いやすいし、ドイツにも売ってほしい」と話していたのを覚えています。一方でドイツは、上下が繋がっている前あきタイプか、かぶるタイプの肌着がメジャー。日本のものと比べると、ドイツはボタンが多く、オムツを一日何十回も取り替える新生児期は、ボタンの付け替えが大変でした。 また、洋服タグや縫い目については、日本のものは赤ちゃんの敏感な肌を守るために服の外側についていたり、縫い目が外側にあったりしますが、ドイツの服はそのような施しはとくにありません。日本らしい丁寧なつくりはママにとっても安心できますよね。 左がドイツのもので、右が日本のもの。日本はボタンが少なく脱ぎ着がしやすいので、おむつ替えが多い新生児にとっては、日本のものが使いやすいと感じました。 パンツタイプのオムツがドイツは少ないことも、日本に来てから感じました! 娘は比較的うんちを漏らしやすく、パンツタイプを日本で見つけてからはこちらを愛用中です。ぱぱっとはかせることもできるうえ、寝返りを始めた娘にとっても、ズレが少ないのではき心地がよさそうです。日本は1パッケージ40〜50枚入りがほとんどですが、ドイツは30枚ほど。値段は日本とさほど変わりませんでした。 ドイツでは授乳室やオムツ交換室は少なく、カフェで授乳をしたり、ベビーカーの上でオムツを変えたり……。これが一般的とまでは言いませんが、頻繁に行われています。ドイツでは私もそのひとり。授乳室がないため、カフェで授乳することも多々ありました。日本では授乳ケープのようなものを使ってあげる方も多くいますが、海外の方はあまりそのようなものを使っている様子は見られません。そのままあげるスタイルにはじめは戸惑いましたが、今では見慣れるほどに。 日本の授乳室。仕切りがあり椅子が置かれていて、ゆっくりと授乳することができます。 日本はどこに行っても授乳室やオムツ交換台がとにかく豊富にあり、綺麗で広くて使いやすい。お出かけもしやすい環境だなとつくづく感じています。余談ですが、娘がドイツで泣き出してしまってどうしようもなくなった際、授乳室がなかったためにトイレで授乳せざるを得ないときがありました。同じ悩みを持つ海外在住ママも多いのではないでしょうか。日本のようにママにも赤ちゃんにも優しい環境をもっと増やしてほしいですが、なかなか難しいのが現状ですよね。日本滞在期間、日本の施設のありがたみを感じながら過ごしたいと思いました。 案内の紙も貼られていて、清潔かつ親切さを感じます。 今回は姉の出産の体験談も交えて、ドイツでの出産と日本での出産の違い、日本滞在中に感じたママに優しい日本の施設の充実さをレポートしました。さて、5月には2年前から予約していた自身の結婚式を控えています。「ドイツと日本」というテーマで結婚式を挙げる予定で、あちらこちらにドイツらしさを散りばめています。それらも次のコラムで紹介できたら嬉しいです。オススメのドイツらしい商品を見つけたので、こちらも合わせて紹介しますね。 間もなく日本はGW。素敵な休日をお過ごしくださいね。 Bis dann!!! text : HARUKA KOYAMAフリーアナウンサー 小山瑶の海外生活 in Germany
Epi.32「ドイツから子連れでファーストフライトを経験。〜入院編と日常生活編〜」
①病院事情
産後の母子別室は当たり前?
②ベビー服事情
母も子もストレスフリーな日本のベビー服
③オムツ
おむつの種類も千差万別!④施設の豊富さ
ママにも赤ちゃんにも優しい日本の環境
ベビー服もおむつも、授乳室も日本ってイイ!出産後ドイツから一時帰国して感じた子育て環境の違い
関連記事
あわせて読む
-
「産休クッキー」に賛否、メーカーには過去10年間クレームなく戸惑いも…「はけ口になった部分あったのでは」
まいどなニュース5/9(木)16:10
-
帝王切開で産んだ直後、義母が「ラクに産めてよかったわね」…数年後、特大ブーメランが/妊娠・出産人気記事best
女子SPA!5/9(木)15:47
-
乳がん啓発の絵画コンクールを4歳〜高校生を対象に開催! 乳がん予防医学推進協会が7月1日から出展作品を募集
WomanApps5/9(木)12:00
-
人慣れしていない猫を保護→最初はびくびくしていたが、兄弟猫とおいかけっこするように
まいどなニュース5/9(木)11:25
-
リピーター続出の大人気ブラ「ハリジェンヌ®︎」に、春の新色が2種登場♪
cocotte5/9(木)11:00
-
見れば見るほど「タヌキ顔」!? JALの新主力機=「タヌキくん」のワケ 実は長い長い“対策”の歴史が
乗りものニュース5/9(木)8:42
-
電気代節約なら二重窓にしてみる? リノベで最大200万補助金スタート
家電 Watch5/9(木)8:05
-
ローマで中世芸術を感じるならココ!アート好き必見スポット6選
イロハニアート5/9(木)7:00
-
ハワイでローカルがどハマり中! かわいくておいしい パープルスイーツ9選
CREA WEB5/9(木)7:00
-
-
A.P.C×ジョウンド“架空のホテル”描いたスウェットやトートバッグ、シックなスイムショーツも
ファッションプレス5/8(水)17:55
-
【年齢別】20代〜50代女性の薄毛、「出産後に髪がもとに戻らない」「男性AGAと同じに」注意すべき年代は?
ORICON NEWS5/8(水)16:30
-
「Welcome Suica」のモバイル版リリースなど JR東、訪日外国人向けチケッティングサービスの利便性向上策を発表
鉄道コム5/8(水)15:30
-
パリ観光モデルコース1日完全ガイド!王道コースやパリの暮らしを体験できるコースもご紹介
YOKKA5/8(水)15:00
-
アジアとヨーロッパを結ぶ国トルコ 世界遺産のヒエラポリスとパムッカレで白い棚田と古代都市を! イスタンブールのボスポラス海峡散策もおすすめ
tokyochips5/8(水)11:52
-
「産まれた時はイケメン系って思ったけど…」ハンサムベビー、3年後の姿に174万再生「こんなの…不公平だよ神様!」「勝ち組のお顔」
ORICON NEWS5/8(水)11:30
-
育児中の言語化できない感覚に共感よせられる 「子どもがいるのが不思議になる瞬間がある」
おたくま経済新聞5/8(水)9:31
-
食物販のポップアップストア、費用対効果はどうなの? コストはどの程度かかる? 出店の基礎情報から事例を徹底解説 | その道のプロが解説するポップアップストア出店の“いろは”
ネットショップ担当者フォーラム5/8(水)9:00
-
ミュンヘン空港から市内へのアクセスガイド:最適な交通手段の選び方と便利情報
YOKKA5/8(水)8:00
-
トレンド アクセスランキング
-
1
手がかりは1枚の写真だけ…海外の音楽家「18年前に大阪で会った5人の少女を探したい」→ナイトスクープみたいな驚きの展開に!
まいどなニュース5/9(木)6:50
-
2
出産したばかりの妻に「産んだなら、早く帰って俺の飯作って」夫の言葉に絶望していると──?
ftn-fashion trend news-5/9(木)7:31
-
3
早朝に、酔っ払い義母が「孫ちゃんに会いにきたよ♡」【アポ無し訪問】に困惑 → すると、幼い孫が!?
ftn-fashion trend news-5/9(木)9:01
-
4
「子どもにSwitch買う?」→購入したら…「取り違い」「すり替え」トラブルが話題 買ったらすぐやるべき対策とは?
まいどなニュース5/9(木)6:20
-
5
ホンダ新型「フリード」初公開! 小型ミニバン“8年ぶり”全面刷新で「フリード+」廃止!? SUV風「クロスター」は継続設定! 大進化で24年初夏発売
くるまのニュース5/9(木)11:00
-
6
義母「三つ子の魂百まで、だろ!」女のくせにと【働く嫁に怒鳴る義母】→ トンデモ発言連発で、嫁あ然
ftn-fashion trend news-5/9(木)11:01
-
7
コスメカウンターで「似合わないですね(笑)」美容部員から馬鹿にされイラッ! → 帰ろうとした瞬間?
ftn-fashion trend news-5/9(木)13:01
-
8
車のスマートキーの電池が切れた時の対処法 警視庁の投稿に「目からウロコ」「覚えておきます」の声
クランクイン!トレンド5/9(木)11:00
-
9
見せる?隠す?【ダイソー】アクセごちゃごちゃ → 映える!!!「収納グッズ」に注目
ftn-fashion trend news-5/9(木)12:03
-
10
美容ライターが伝授!40歳以上の女性がメイクで変えるべき4つのポイント
michill byGMO5/9(木)8:00
トレンド 新着ニュース
-
高さ約50m!上信越道にそびえる巨大岩撤去の“現場”を公開! NEXCO東日本
グーネットマガジン5/9(木)17:17
-
「こんな猫に出待ちされたい」浴室の前で静かに飼い主を待つ猫ちゃん、その姿が絵画みたいに美しい
Cat Press5/9(木)17:13
-
腕時計で「北半球各国の時刻を把握」できる!? 新ムーブメントとエコ・ドライブ搭載のシチズン「プロマスター」が冒険心を呼び起こす!
VAGUE5/9(木)17:10
-
トヨタの「伝統セダン」まさかのSUV化! 3つの新型「クラウン」登場! 一番人気はどのモデル?
くるまのニュース5/9(木)17:10
-
日銀総裁、2日連続で国会出席「円安で物価影響なら金融政策を変更」
ABEMA TIMES5/9(木)17:09
-
スヌーピー“夏を楽しむ”限定デザイン、ラスク専門店とキュートなコラボ
ORICON NEWS5/9(木)17:07
-
喜ばれること間違いなし!贈り物上手な人が選ぶ母の日ギフト7選
Sheage5/9(木)17:05
-
オンラインでは完売!【ワークマン】話題の「雲の上スニーカー」は何もかも天才でした、、!
ftn-fashion trend news-5/9(木)17:02
-
入園グッズに「やっぱり買った方が楽だよね♡」共感で言ったつもりが → 【ママ友】を怒らせたワケって?
ftn-fashion trend news-5/9(木)17:01
-
【この財布付録がすごい!】手のひらサイズながら大容量!お札も折り曲げずに収納できちゃう!
MonoMaxWEB5/9(木)17:00
総合 アクセスランキング
-
1
クロちゃん「水ダウ」で驚き貯金額暴露し「たかりLINE」被害報告「めっちゃくる、なんなの」
日刊スポーツ5/9(木)10:43
-
2
「誰か助けて」新宿タワマン刺殺 男にストーカー逮捕歴も…部屋に女性写真ボトル4本
テレ朝news5/9(木)11:40
-
3
清野菜名、夫・生田斗真『無痛おねだり』炎上騒動後、初のSNS投稿 「ななちゃんの声に救われた」「ありがとう」エール続々
中日スポーツ5/9(木)12:01
-
4
サンドウィッチマン「出禁だった」テレビ局を明かす 伊達「うちの局とは色が合いませんって。門前払いですよ」
スポーツ報知5/9(木)11:47
-
5
新入幕Vの尊富士が夏場所全休へ「まだ治っていないから無理」「四股も満足に踏めていない」師匠が明言
スポニチアネックス5/9(木)14:00
-
6
大谷翔平が“謝罪”を…「礼儀正しすぎ」 突如取った行動に「謝ってますよ」と米解説仰天
THE ANSWER5/9(木)9:33
-
7
【独自】五輪銀メダリスト エリック・ワイナイナさんを傷害などの疑いで書類送検 東急線の駅でトラブルになり駅員らを殴りけがさせたか 警視庁
TBS NEWS DIG5/9(木)11:49
-
8
「そういえば前歯が完全に変わっていた」オフ明けから指摘されていた水原一平容疑者の変化 大谷翔平から歯の治療費二重取りで930万円着服が判明
デイリースポーツ5/9(木)10:13
-
9
pecoがベストマザー賞で号泣「私をママにしてくれた息子とryuchell」 昨年急死の元夫に感謝の思い
デイリースポーツ5/9(木)13:42
-
10
大谷翔平、試合中の“聖人”ぶりが「すごいなあ」 欠かさぬ善行に脚光「さすが」
Full-Count5/9(木)8:10
東京 新着ニュース
東京 コラム・街ネタ
-
パリ五輪の最後の出場チームが決まる!インドネシア対ギニア、日本でも「FIFA+の無料放送」で見られるぞ
Qoly5/9(木)16:30
-
町田の「ど根性ツツジ」満開 さらに伸びて3メートル超え
みんなの経済新聞ネットワーク5/9(木)13:29
-
顔面骨折のジャーメイン良、「怪我すると分かっていても飛び込んだ」…衝突した東京Vの林尚樹も気遣う
Qoly5/9(木)13:05
-
原宿の新商業施設・ハラカド屋上に「雲海」出現 「綾鷹」がPRイベント
みんなの経済新聞ネットワーク5/9(木)12:48
-
来季CL確定のドイツ名門シュトゥットガルト、今夏来日が決定!J1京都&広島と対戦
Qoly5/9(木)12:40
特集
記事検索
掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。
© 2024 TAKARAJIMASHA,Inc.