4月期の民放連続ドラマ初回の見逃し配信再生数第1位、第1話〜6話の累計再生数が1850万回(ビデオリサーチにて算出/18,565,774回/期間:4月9日〜5月16日)を記録するなど話題となっている石原さとみ主演のドラマ『Destiny』。

5月14日(火)に放送された第6話では、“実家に火をつけた”と犯行を自供した野木真樹(亀梨和也)が留置場で吐血。

病院に駆けつけた横浜地検中央支部の検事・西村奏(石原さとみ)の手を握り、「逃げない? 2人で」と語りかける衝撃のラストシーンで幕を閉じた。

そして、次回の第7話(5月21日放送)で物語はさらなる新展開へ。

その前に、本作の鍵を握る第5話・第6話を徹底解剖。2人を禁断の逃避行へ誘うきっかけとなった“野木邸放火事件の謎”を紐解く。

◆なぜ真樹は“放火犯”になったのか…?

第1部の完結編となった第5話では、奏が父・辻英介(佐々木蔵之介)の遺品の中からボイスレコーダーを発見。そこに記録されていた衝撃の真実――。これにより、奏と真樹は20年前の「環境エネルギー汚職事件」の真相にたどり着いた。

翌日の夕方、父で弁護士・浩一郎(仲村トオル)と話をするため実家を訪れた真樹。そしてその夜、野木邸に火の粉が上がり…。

現場に居合わせた真樹は、警察官に「俺が燃やしました」と犯行を自供。しかし、警察の取り調べでは、動機などの詳細について黙秘を貫く。

さらに、支部長の大畑の命令で、あろうことか奏が検事としてこの「野木邸放火事件」を担当することに。検事VS被疑者――運命の恋人たちが残酷な運命に導かれ、取り調べ室で哀しい再会を遂げた。

◆「環境エネルギー汚職事件」とは?

2人でボイスレコーダーを聞いた翌日に起きた野木邸放火事件。奏は、真樹と浩一郎が、奏の父が自殺した「環境エネルギー汚職事件」をめぐり口論になったことが放火の発端ではないかと考えはじめる。

では、奏の父・英介、そして真樹の父・浩一郎が対峙した20年前の「環境エネルギー汚職事件」とは一体どんな事件だったのか?

「環境エネルギー汚職事件」は、2003年、国会議員の東正太郎(馬場徹)が、山上重工業から2000万円の資金提供を受けた疑惑が浮上し、同社に“環境エネルギー事業”の補助金2億円が下りるよう便宜を図ったというもの。

捜査に着手した東京地検特捜部が、東議員ら関係者を逮捕。それと同時に、特捜部の主任検事だった英介はこの事件の一部始終を自身の声でボイスレコーダーに記録していた。

そんな英介ら検察サイドだったが、東議員の逮捕後捜査が思うように進まず、焦りが見え始める。

そんな時、突如不正を裏付ける決定的な証拠(東議員の秘書が官僚に補助金の便宜を図るよう指示したメール)が見つかる。

しかし、入手経路は匿名の情報提供者ということで不明。かつ、メールを送信したことを議員秘書があっさり認める。

このあまりにも出来過ぎた流れに、安易に起訴するのは危険だと感じる英介。しかし、さんざん上層部に掛け合うも却下され、起訴に踏み切ることに。

そして裁判が始まり、東議員側の弁護士として英介と対峙することになったのは、かつての同僚で弁護士の野木浩一郎。久々の再会に笑顔を見せた浩一郎だが、いざ公判が始まると豹変。

「証拠のメールが(何者かによって)捏造されたものと知りながら、検察は起訴に踏み切った」と英介を追い込む。さらには、秘書も英介に供述を強要されたと言い始め、その結果、東議員は無罪に。

一方の英介は、冤罪を招いた責任を問われ、次第に検察内でも孤立。最後に自らの死をもって真相を封印するという道を選ぶことに。

◆なぜ真樹は黙秘を続けるのか、そして奏は…?

第6話では、この20年前の英介の死の真相を知った真樹が起こした野木邸放火事件、そして、検事と被疑者として向き合うことになった奏と真樹の取り調べの様子が描かれた。

幼い頃、真樹が父・浩一郎に抱いていた思いから始まり、長野の大学に進学した理由。さらに「今までの人生で一番楽しかった」という青春時代、「1分でも1秒でも一緒にいたかった」という奏との恋や、12年前、仲間だった及川カオリ(田中みな実)が命を落とした事故以来どこで何をしていたのかにまで及んだ、取り調べ室での奏による真樹への尋問。

「真樹は放火していないのではないか?」そう考えた奏は、現場検証に奔走。すると、新たな物証と目撃証言が出てくる。

真樹は何かを隠している…真相を追い求め捜査を続ける奏だが、病に冒されている真樹が留置場で吐血し、救急搬送されることに。目を覚ました真樹は、病院に駆けつけた奏の手を握り、「奏、逃げない? 2人で」と語りかけた。

衝撃のラストシーンから続く第7話では、病院を抜け出した真樹が長野行きの長距離バスに乗り込む。

被疑者逃亡、そして担当検事と連絡が取れないという緊急事態に、横浜地検や病院が騒然とするなか、2人はどこへ…?

“愛する人は、私が守る”――。はたして、逃げ出した真樹にくだした奏の決断とは?