ーー当然ベルトは狙いますよね?

「もちろん。ベルト獲るために戦うわけですから」

ーー戴冠がなった場合、副社長業務をやりながらになりますが問題はないですか?

「もちろん。高木さんは社長やりながらベルト持ってたこともあるし、丸藤(正道)さんだって副社長やりながらベルト持ってたことだってあるだろうから。プレッシャーに思うこともないし、むしろ上野君が言う、それでDDTが面白くなるなら、それでいいじゃんと思います」

ーーベルトを獲ったら、チャンピオンとしてDDTをどういう風に展開したいですか?

「ベルト獲った後のプランは獲ってから考えたい。というのはその時のお客さんの温度感を大事にしたいというか、獲る前からこういうプランで行こうとかあまり考えたくなくて。獲ってみないとお客さん、周りの温度感がわからなくて。獲って、そこで肌で感じたことで動いていこうかなと思ってます。リング上で挑戦者への指名を受けるまで、僕が第一線でやってるイメージができない人のほうが多かったと思う。正直僕が指名された時、えーって声が挙がってたから。まずは彰人って、こういうレスラーなんだよというのを、しっかり今のお客さんに示さないといけないと思ってるし、僕は副社長でって立場でリングに上がることも多かったので、自分が持ってる本来の色とか、本来の毒を消してリングに上がることも少なからず多かったので。そういうのを全開放した状態を見てほしいと思ってます。ただ今もDDT好きだけど、入る前、自分が見てた自分が面白いと思ってた時代のDDTのチャンピオンになりたいと思ってます」

ーー具体的には?

「僕が見てた頃は、まだ飯伏(幸太)さんもいたし、若手で入った頃ではKUDOさんとか、HARASHIMAさんとか活躍してて、坂口(征夫)さんが入る前ですよ。高木さんが前線にいたりとか、(ディック)東郷さん、MIKAMIさんがいたりとか。あの頃の完成されてない部分もあって、ただ“らしさ”があって。DDTらしさをもっと増やしていければと思います。そこが薄まってた時期もあるんで。今のチャンピオンの上野君と考えが似てるとこもあって、DDTらしさ、DDTの良さをもっと出していこうというが僕のテーマでもあります。自分もそこに立って、もっともっと下の子を引っ張って。特に若い子とかに、若手だからとかくすぶってるんじゃなくて。言うのは自由だし、行動に移すのは自由だから、もっともっと自由で楽しいことしようよって。見せていこうよと思います」

ーー4・26墨田大会の直後には「KING OF DDT」トーナメントが始まります。ベルトを獲った場合、優勝者が挑戦表明してくるかもしれませんが意識はありますか?

「そこにエントリ―してる人たちも、全員わかるし、逆にいいタイミングだなと思ってて。20周年記念大会、そこに第1回覇者のポイズン澤田JULIEさんがいて、歴代のDDTの色を作ってきた人たちが参戦してて。その時代を象徴する人がそこにいて、勝ち上がった人が20年の歴史の覇者になるんで、その時のザ・DDTになるんですよ。その人とやれるのはデカいなと。いいんじゃないかと思ってます」

ーーその先には両国国技館(7月21日)が控えていますが、チャンピオンで上がりたいですか?

「最近常々思ってるのは高木さんが大社長でやってて。高木さんは最近できたUNIVERSALのベルトはおいといて、DDTのベルトをほぼ獲って。いわゆる選手としてトップとしての景色を見てる。裏方としても。でも世代交代ってリング上だけじゃなく、裏方でもあるわけで、順番でいけば、裏方で言えば僕になるわけで、役職で言ったら。僕が仮に社長になった時、DDTのリング上でのトップの景色を見たことないんですよ。無差別巻いてないんで。トップの景色を見てない人が、社長になるのはどうなのかなと。高木さんはそうだったし、僕もそうなりたいな、そうあればいいなと思ってるんで。そこで無差別巻く意欲というか、意味合いをやっと見いだせたのかなと思ってます。今まで自分のなかで無差別を巻く意味合いを見いだせてなくて、挑戦しなかったけど。上野君と向かい合って、無差別を巻く意味合いをやっと見つけたかなと思います」

<写真提供:DDTプロレス>