今月イタリアメディア『フォルツァ・ローマ』が浦和レッズ所属のノルウェー代表FWオラ・ソルバッケンが退団する可能性を報じた。

ソルバッケンは左利きの快速高身長ウインガーとしてノルウェー1部ボデ/グリムトで2度のリーグ制覇に貢献し、活躍が認められて2022年11月にイタリア1部ローマに移籍した。ただ負傷の影響などにより戦力として定着せず、期限付き移籍で加入したギリシャ1部オリンピアコスでも活躍できなかった。

浦和加入後はトレーニングマッチに出場するも、未だ公式戦出場を果たせていない。過去にも鳴り物入りで加入した優れた外国籍選手がリーグ戦に出場せずに退団したケースがある。

今回は前評判が高かったにもかかわらず、リーグ戦出場ゼロに終わった外国籍選手5人を紹介する。

Jリーグでも活躍したセレソンなのに…



エジムンド





加入したJクラブ:浦和レッズ

国籍:ブラジル

ブラジルでも優れたストライカーとして名を馳せたエジムンドは、ブラジル代表でも通算39試合10得点と活躍した。パルメイラス、ヴァスコ・ダ・ガマ、フィオレンティーナで圧倒的な得点感覚でゴールを量産した。

2001年に東京ヴェルディへ加入し、翌シーズンはリーグ戦26試合16得点と前評判通りの活躍を見せた。2003年に浦和レッズへ移籍。活躍は約束されたものだと思われていたが、ハンス・オフト監督との仲違いによりシーズン初めに退団した。Jリーグカップ予選2試合のみと悲しい結果になってしまった。

カメルーンの背番号10は1試合も出場せず…



アシル・エマナ





加入したJクラブ:徳島ヴォルティス

国籍:カメルーン

強じんなフィジカルを生かしたキープ力と技術の高さでトゥールーズの攻撃をけん引し、ベティスでも加入した2008-09シーズンはスペイン1部で35試合11得点と降格したチームで一人気を吐いた。

カメルーン代表でも背番号10を背負い、2010年ワールドカップ南アフリカ大会では当時の日本代表MF長谷部と激しいマッチアップを見せた。

2016年7月に徳島ヴォルティスへ加入して大きな話題となったが、公式戦に1試合も出場せずに退団してしまった。

ケニアの守備の要だったが…



アンソニー・アクム







加入したJクラブ:サガン鳥栖

国籍:ケニア

2022年12月にサガン鳥栖へ加入したケニア代表DFアンソニー・アクムは、センターバック、守備的ミッドフィールダーをプレーし、ボール奪取と188センチの高身長を生かした空中戦の強さを誇るマルチプレイヤーと評価されていた。ケニア代表でも47試合出場と前評判の高さも相まってサポーターも関係者も夢を膨らませていた。

ところが蓋を開いてみればリーグ杯3試合1得点、天皇杯1試合出場でリーグ戦出場ゼロと期待された実力を見せることはなかった。今年1月に両者合意の下で契約を解除してしまった。まさに悪夢を見るような結果となってしまった。

ポルト初のナイジェリア人選手



ミケル・アグ





加入したJクラブ:湘南ベルマーレ

国籍:ナイジェリア

これまでナイジェリア代表に通算8試合出場したアグは、ナイジェリア国内で優れた才能を見せつけてポルトガル1部ポルト初のナイジェリア人選手として加入した。ポルトでは成功をつかめなかったが、センターバックや守備的ミッドフィールダーなどで身体能力の高さや球際の強さでポルトガルリーグで存在感を見せた。

2022年に湘南ベルマーレに加入し、その実力の高さを大きく期待されていた。だが公式戦の出場は翌シーズンの天皇杯2回戦BTOP北海道戦の途中出場のみで、実力を殆どみせることなく退団してしまった。同年にJ3ギラヴァンツ北九州へ加入してリーグ戦11試合に出場するも、最下位へと低迷したチームを救うことはできなかった。

複数ポジションをこなす守備職人はケガに泣く



ブランコ・イリッチ





加入したJクラブ:浦和レッズ

国籍:スロベニア

スロベニア1部オリンピア・リュブリャナでキャリアを始めたイリッチは、ドムジャレでプレーしていた際は国内屈指のセンターバックと大きな期待を受けた。その後はスペインのベティス、ロシアのロコモティフ・モスクワなどクラブを転々とするも、代表は通算63試合1得点と右サイドバックからセンターバックをこなせるマルチロールとして活躍した。

2016年1月に浦和に加入し、そのユーティリティ性をチームに還元することを期待されていた。だが出場した公式戦は同シーズンのAFCチャンピオンズリーグ韓国1部浦項スティーラース戦の1試合のみに終わった。負傷の影響で実力を出し切れなかっただけに、本来の力を見せつけてほしかった。