ファッションアイテムとしても人気の高い、1990年代のマンチェスター・シティのユニフォーム。当時のユニに英ロックバンド「OASIS(オアシス)」を思い浮かべる人も多いかもしれない。
1994年のデビュー当時、バンドの中心メンバーだったノエルとリアムのギャラガー兄弟が愛するシティのユニフォームを着てメディアに登場。すると「brother」のロゴ入りシャツは広く知れ渡り、ファッションアイテムしてサッカーを知らない日本のオアシスファンにも好まれた。


そのオアシスは今年でデビュー30周年。それを記念して4月にデビューシングル『Supersonic』の限定コレクターズ・エディションの発売が決定した。30年の時を経て復活する今回のリリースは、90年代のブリットポップ・ムーブメントを知るファンから大きな注目を浴びている。



ここでは、そのオアシスと同じ時代に登場したシティの2つのユニフォームの「復刻レトロ版」をご紹介しよう。
当時を知る人はもちろん、30年前をリアルタイムで体験できなかったファンも、シティの復刻レトロユニフォームを着てこの『Supersonic』コレクターズ・エディションを聴けば、ちょっとした“リアタイ気分”に浸れるはずだ。

Manchester City 1993-95 Home Retro Jersey



マンチェスター・シティ 1993-95 ホーム 復刻レトロ ユニフォーム
クラブ公認の復刻版専門ブランド「Score Draw」から発売された、1993-94、1994-95シーズンでのホームユニフォームの復刻版。
オリジナルのサプライヤーはUmbroで、当時の生地には斜めストライプのシャドーパターンとUmbroのダイヤモンドロゴをデザインしていたが、復刻版では前者のみとなる。

首周りはクルーネックと襟付きを合体させたようなデザインが当時は斬新だった。袖口の“M.C.F.C.”タブもしっかりと再現。ネイビーのボーダー部分は、オリジナルではUmbroのダイヤモンドロゴを配していた。

このユニフォームを着た2シーズンはプレミアリーグに所属し、93-94シーズンは16位、94-95シーズンは17位という成績。今のシティでは考えられないような順位だが、当時としても低迷気味だった。
このホームユニフォームは兄のノエル・ギャラガーが着ていたイメージが強い。次にご紹介する白基調にピンストライプ柄のサードユニフォームは、弟リアムの着用姿が印象に残る一着だ。

Manchester City 1993-95 Third Retro Jersey





マンチェスター・シティ 1993-95 サード 復刻レトロ ユニフォーム

シティファンのみならずレトロなサッカーユニフォーム好きの間でも人気高いサードユニフォーム。こちらもホームと同じ復刻版専門ブランド「Score Draw」のアイテムとなる。

大きめの襟とボタン付きの胸元が特徴的だが、色以外の基本的なデザインは1年早く登場した1992-94アウェイユニフォームと同じだった。



このデザインは1940年代のユニフォームに影響を受けていたという。1990年代にUmbroが手掛けたシティのユニフォームには傑作が多く残されているが、このサードも間違いなくその一つに含まれる。



歴代のシティのユニフォームでも人気の「brother」ロゴマーク。このロゴの持ち主は日本のブラザー工業だ。

同社はミシンのメーカーというイメージも強いが、当時はFAXやプリンターなどオフィス機器のシェア獲得を主な目的に、1987年から1999年までシティと契約しユニフォーム胸部にロゴマークを掲出した。



イギリスの週間音楽誌『NME(ニュー・ミュージカル・エクスプレス)』表紙など、当時メディアでギャラガー兄弟が着用姿を披露したことにより、この青と白のユニフォームもバンド同様に注目の存在となった。

そんな2つの復刻版ユニフォームは、マンチェスター・シティのクラブ公式オンラインストア、Score Drawのオンラインストアで販売中。日本からの購入という点では、シティのオンラインストアのほうが簡単かもしれない。