大リーグドジャースの大谷翔平選手の銀行口座から金を盗んで不正送金した罪に問われた元通訳の水原一平被告について、アメリカの司法省は「判決までに数ヶ月かかる可能性がある」と指摘しました。罪状認否は今月14日、日本時間の15日未明に行われ、水原被告は形式的に無罪を主張し、後日法廷で罪を認める見通しです。 5月10日放送の『つボイノリオの聞けば聞くほど』(CBCラジオ)では、つボイノリオ、小高直子アナウンサー、永岡歩アナウンサーがこのニュースについて語りました。

     

寿命より長い刑期も

水原被告は銀行詐欺などの罪を認める「司法取引」に応じています。刑期は最高で禁錮33年ですが、連邦警察はこの司法取引に基づき、刑を軽くするよう申し入れる方針です。

司法取引が行われない場合は、禁錮33年の可能性がある水原被告。

小高「次から次へといろいろ出てきたっていう、積み重ね形式ですもんね」

つボイ「何百年、という人もいますもんね」

確かにアメリカの凶悪犯罪者の中には、寿命をはるかに超える年数の刑期が下される人もいます。

33年で26億は稼げない

一方、永岡の考えはこうです。

永岡「今回、大谷さんから26億円を盗んだということで33年。1年に1億を稼げませんよね。我々33年働いて26億は稼げませんよね?だから、ちょっと軽いんじゃないかという…ね?」

一般的に33年働いたからといって、26億を稼ぐのはかなり難しいこと。永岡は、ここに疑問を感じたようです。

つボイ「司法取引と情状酌量との関係はわかりませんけど。日本の場合は『悪いことをしました、使い込みました。
でも今は改心して、お金も全部返還したので、刑期を短くしてくれ』みたいな減らし方もあるんでしょうが。26億は返済できへんので、司法取引で刑を減らすよりしょうがないのかな」

「調べてあります(ドヤ)」

アメリカでは、被告が重い判決を回避できること、そして時間短縮にもつながることから、9割以上の刑事事件で司法取引が行われています。

それでは、今回のように「形式的に一度無罪を主張する」というのは一体どういうことなのでしょうか。

この疑問を口にした小高に、「調べてあります」と永岡が自信ありげに語り始めます。

永岡「なぜ一旦形式的に無罪を主張するのか。14日に罪状認否をしますよね。これは治安判事のもとで行われるんです。法定刑の上限が禁錮1年以上の重罪については、治安判事には有罪答弁を取り扱う権限がないんです」

禁固1年以上の重罪を取り扱う権限がないのなら、33年は言わずもがなです。

こじ開けても言う予定

永岡「権限がないので一旦ここは無罪を主張し、後日、連邦判事のもとで罪を認めることになる。はい、調べてあります」

ドヤ顔で解説したであろう永岡。でも、おかげで謎が解けました。

小高「良かったね、私がこの質問をして」

永岡「なくたって、こじ開けて言う予定でした」

それでこそ永岡です。

小高「よくわかりました、調べてくれてどうもありがとう」

永岡の下調べのおかげで、水原被告が「形式的に一度無罪を主張する」ことの謎が解けて満足した様子の小高でした。
(minto)