広島市にある高層マンションで、女の子が転落して死亡しました。女の子は踏み台を使ってベランダの柵を乗り越えたとみられています。

ベランダには女の子の身長より高い柵 踏み台で誤って乗り越えたか

事故があったのは、広島市中区東千田町にあるマンションです。警察や消防によりますと、16日午後6時ごろ、付近の住人から「ドンという音がしたので見たら女の子が倒れていた」と通報がありました。

倒れていたのは、このマンションに住む3歳の女の子で、病院に運ばれましたが、その後、死亡が確認されました。

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マンションは53階建てですが、警察によりますと、女の子は20階から30階にある自宅のベランダから転落したということです。ベランダには女の子の身長よりも高いおよそ135センチの柵があります。

しかし、近くには室内で使う踏み台が残されていて、警察は、女の子が母親が目を離したときに踏み台を持ってベランダに出て、誤って柵を乗り越えたとみています。

これからの季節に増える子どもの転落事故 年齢別では3歳〜4歳が多く

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小さな子どもによる転落事故は、これからの季節に増えるとされています。消費者庁のまとめでは、子どもが建物から転落して死亡する事故が最も多いのは、5月から8月の間です。

保護者向けに事故予防などの情報を発信している専門家は、その理由をこう話します。

佐久医療センター 坂本昌彦小児科医長

佐久医療センター 坂本昌彦 小児科医長
「冬になると窓を締め切っていて、寒いのであまり窓を開けない。しかし、暖かい季節になってくると、やはり窓を開ける頻度も増えていますし、どうしても転落事故も起きやすい」

消費者庁によりますと、転落事故の年齢別では3歳から4歳の子どもが多くなっています。

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佐久医療センター 坂本昌彦 小児科医長
「危険予知(能力)がまだ育ってないので、大人から見ると危ないと思うことも、平気でやってしまう部分が1つある」

消費者庁は、ベランダに通じる窓などには子どもの手が届かない位置に「補助錠」をつける。ベランダの手すりの近くには、足場になるような物を置かないなど、注意を呼びかけています。