石田充 アナウンサー
広島カープですが、先週前半はヤクルト相手に2勝したのですが、週末3連戦(対中日)はちょっとゼロが多かったというところ。この1週間からRCC野球解説者の 天谷宗一郎 さんが気になったシーンを3つピックアップして、“しゃ!” べってもらおうと思います。

RCC

頼りになる35歳&38歳

まずは、頼りになる30台後半の2人です。

今季初スタメン 會澤翼(35)

RCC

実況 一柳信行 アナウンサー(4月4日(木)ヤクルト戦)
「ノーボール・1ストライク、足を上げて投げた。打った。ライト下がった、下がった。右中間へ。ライトがジャンプ、捕れない。これは長打になる。3塁ランナー、ホームイン。セカンドランナーもホームイン。打った會澤は2塁へ。やはり、このあたり、ベテランは頼りになる。ガッツポーズを見せた。2者生還。3対2。さあ、広島カープ、終盤7回、1点差まで追い上げました」

チーム最年長 松山竜平 選手(35)

RCC

実況 一柳信行 アナウンサー
「4球目になります。ピッチャー・嘉弥真、投げた。松山、うまくバットに乗せた。ライト、捕れない。ヒットになった。3塁ランナー、ホームイン。ファーストランナー、3塁を蹴った。バックホームされたが今、ホームイン。広島カープがいっきに突き放しました。やはり、やった。きょうはベテランのお祭りデーか。今度は松山がタイムリーツーベース」

石田充 アナウンサー
先週4日(木)のシーンですね。

RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
この日、相手・ヤクルトのピッチャー・高橋投手に7回までほぼ完璧に抑えられていたんです。チャンスは作れど、打ち返せない。ただ、今シーズン、初スタメンだった 會澤選手、キャンプ・オープン戦と状態はよかったんですけれども、そのいいものをしっかり出してくれたなと。

RCC

青山高治 キャスター
かっこよかったですね。

天谷宗一郎 さん
かっこよかったですよね。反撃の足がかりをしっかりと作ってくれた。そして、そのあとです。つないだ上本(崇司)選手もすばらしかったんですけれども、やっぱり松山選手です。出るところも本当に勝負どころで、めちゃくちゃ厳しい場面なんですけれども、そこでしっかりと結果を出す。若い選手、小園(海斗)選手も坂倉(将吾)選手もいますけど、このベテランの力、今後も必要だなってあらためて感じた試合だったなと思います。

RCC

石田充 アナウンサー
松山選手は7日(日)もいいバッティングを見せてくれていますから。そして、2つ目のピックアップシーンはこちら。

開幕7試合目で初の…

今季初登板 4年目 森浦大輔 投手(25)

RCC

実況 坂上俊次 アナウンサー(4月6日(土)中日戦)
「1ボール、2ストライク、ピッチャー・森浦、サウスポー。第5球を三好に対して足が上がる。投げました。外に決まった。見逃し三振。148キロ、ストレート。それでもポーカーフェイス・森浦大輔。2アウト、ランナーありません」

RCC

RCC野球解説者 安仁屋宗八 さん
「全く表情を変えないピッチャーですからねえ」

実況 坂上俊次 アナウンサー
「2ボール、2ストライク。第6球を足が上がって投げました。打ちました。引っ張った、サードゴロ。サード、ボールを捕る。1塁送球はちょっと高いがアウトになりました。3アウト。森浦、流れを呼び込む三者凡退です」

石田充 アナウンサー
6日(土)のドラゴンズ戦ですね。

天谷宗一郎 さん
土曜日、中継ぎ陣で唯一、開幕7試合目まで投げていなかったピッチャーなんですよ。その森浦投手に話を聞きました。「待っている間、めちゃくちゃ緊張したし、出たら緊張感すごかったです」と。ただ、そんな中でしっかりと1イニング、三者凡退で終わった。というのも、大道(温貴)投手が抹消になって、島内(颯太郎)投手も2試合、ちょっと失点してしまう。中継ぎ陣が強固といわれているんですけれども、そういったところの中で去年、くやしい思いをして、開幕1軍をつかみ取った森浦投手がキャンプ・オープン戦といいものを継続してくれている。この森浦投手の存在は、首脳陣にとって非常に大きい試合になったんじゃないかなというふうに思います。

石田充 アナウンサー
もともとルーキーイヤー、2年目とチームで最も中継ぎで投げたピッチャーで、実績は十分なんですが、去年はなかなか1軍登板が少なかったという中でことし、いい1試合目を迎えたという土曜日のゲームでした。

もう1つあります。最後の最後まで全力だったのは、この人です。

最後の最後まで全力を!

11年目 田中広輔 選手(34)

RCC

実況 坂上俊次 アナウンサー(4月6日(土)中日戦)
「4対0、ドラゴンズがリード。次の球を投げました。直球、打った。ファーストへ。はね上がるんですが、ファースト、よく捕る。捕ってからベースカバーのピッチャーに送って、ヘッドスライディング。アウト…」

石田充 アナウンサー
これも6日(土)のゲームですが、田中選手。

天谷宗一郎 さん
ふだんは非常にクールで、自分のやるべきことを淡々とするっていう印象を持ってると思うんですけれども、この田中選手がヘッドスライディングをした。これ、胸を熱くしたファンの方多いんじゃないかなと思うんですよね。で、ヘッドスライディングをしたら勝てるか。勝てないです。けど、こういう姿勢がやっぱり大事なんじゃないかなというふうに思うんです。

RCC

田村友里 キャスター
あきらめないぞっていう…

天谷宗一郎 さん
そう。次の日曜日もゼロに終わったんですけれども、やっぱりベテランがこういう思いを持っていると、若い選手にはいいふうに “伝染” しますからこういった思いをもう1回、チームで共有して、また、あした9日(火)から試合をしてほしいなと。

青山高治 キャスター
あそこでいろんなメッセージを感じることができそうですね。

天谷宗一郎 さん
非常にぼくは胸が熱くなったシーンでしたね。

RCC

石田充 アナウンサー
4点差の2アウトであのプレーができるという…

天谷宗一郎 さん
高校野球のようなヘッドスライディングでしたから。

石田充 アナウンサー
地元でくやしい週末3連戦にはなりましたが、あすからが去年の日本一・阪神との甲子園3連戦、そのあとがジャイアンツとの3連戦。いずれもビジターです。

天谷宗一郎 さん
非常にタフな試合になると思いますけど、もう一度、ああいう思いをみんなで共有して戦ってほしいなと思います。