日本の国内総生産(GDP)がドイツに抜かれ4位に転落したことに関する「日本人の感想」が、中国のSNS上で話題になっている。

内閣府が15日発表した昨年のGDP速報値によると、ドル換算の年間名目GDPが4兆2106億ドルとなり、ドイツの4兆4561億ドルを下回って世界4位になったことが明らかになった。

中国のSNS・微博(ウェイボー)で220万超のフォロワーを持つ在日中国人ブロガーはこのほど、「(4位に転落したのは)主に大幅な円安が続いたことが影響した。1968年に日本が西ドイツを抜いて以来のことだ。日本のテレビ局が沈んだ気持ちで街の人に話を聞いたところ、若者からは意外な答えが返ってきた」とつづった。

そして、TBSのニュース番組が紹介した街の声として、中年層からは「とんでもない。4位は許せない」との声が上がる一方、若年層からは「そもそも日本が3位だと知らなかった。そんなに上位だったことに驚き」「4位でも高い方」「米国や中国は人口が多い。1億人の日本は頑張っている」「(高齢化で)日本の労働人口が減っていく以上は仕方がない。自分の生活にもあまり影響はない」との声が出たことを紹介した。

こうした声について中国のネットユーザーからは「この若者たちは客観的だ。確かにその通り」「この若者たちの反応は素晴らしいと思う。国家主義に踊らされることなく、表面的な数字に不満を漏らさず、冷静で、客観的に評価している」との声や、「GDPなんていまだに気にしているのか。自分の収入がどれくらいかが最も注目すべきポイント」「はっきり言って自分の生活が良ければそれが一番。そのほかはどうでもいい」「どこの国だろうと大事なのは国民の幸福感」との声が上がった。

また、「日本から帰ってきたばかりだが、通りはにぎわい、さまざまな店や飲食店では旺盛な消費が見られた。深夜になっても若者が飲み食いして楽しんでおり、“GDP第2位”(中国)とは鮮明な対比だった」「当時、日本を超えてGDP第2位になったのは大きなことだと思っていたが、結果、今になっても(日本と)同じレベルに達していない」といったコメントも寄せられていた。

このほか、「円が反発すれば(ドイツを)再逆転しそう」「円安だけでなくドイツの急激なインフレと物価上昇が相まった結果。ドイツ経済は今マイナス成長だよ」「実際のGDPよりその構成が重要。生産力と科学技術レベルが未来への希望」との意見も見られた。(翻訳・編集/北田)